2024年2月18日日曜日

山河旅探

※前半部は1~3章部分の感想、後半部はそれ以降の感想となる。


※結論を言えば、後半部が違和感が凄すぎる非常に残念な作品。

※値段は安価なので前半部分で私個人としては元が取れたと感じている。



逆転裁判要素がとても強いのでそこが気にならないなら楽しめると思う。

そこが引っかかるなら無理だろう。

私は現在第4章(全6章)だが楽しめてると思う。


価格は\1,700円。



制作会社は奥秘之家、2012年から活動しているそうだ。中国北京を中心としたスタジオらしい。主にスマートフォン向けのゲームを制作していたそうで、PCは多分今作が初なんだろうか?

という訳でその中でもかなり影響が大きそうなのが「山河旅探」だ。原題「山河旅探」の山河とは直接的には彼等が移動に使用する外輪船「山河号」と、中国の揚子江の景色も指すのだと思う。因みに英語題は「Murders on the Yangtze River(揚子江での殺人事件)」という、なんというか…まぁイマイチなタイトルだ。英語版は当初同時発売だったが開発が難航して3月24日予定だ。他の言語に移植されるのかは不明。売れてはいるし評判も良いからスマートフォン向けに日本語版が出るのかも。


主人公は沈仲平。国民探偵とあるが、国家認定の探偵なのか不明。刑事では無いらしいのだが。弟子を伴い殺人事件に巻き込まれたり、捜査を依頼されたりする。辮髪に満洲服という清朝ならではの恰好をしているのが特徴。正式発表後、洋装姿も公開されて変更になるのかよ?と思っていたら過去にイギリスに居た時の恰好がアレだった。なお、ゲーム中に切り替えが可能。まぁ満洲服姿に扇子を持つ格好は決まってるのでこちらの方が良いんじゃないだろうか。


清朝末期だけあって科挙の廃止や西洋文明との摩擦とかも扱われる。開発によると考証は時間を掛けたとの事。助手や記者の格好を見るとまぁそこはそれエンターテインメントを重視した作品であり、そこまでがんじがらめににはなっていないのだと思う。


逆転裁判において、始まった瞬間にうんざりする「探偵パート」は繰り返しを避ける為にひたすらフラグ探しをしなくて済む構造になっている。なので引き延ばし要素みたいのは余り無い。佳境に入ってからの相手証言の穴を付く構造や、演出(特に音楽)は半笑いになるぐらい逆転裁判そのままだ。なのでここで引っかかるか、そうじゃないかがプレイヤーが受け入れられる分水嶺になると思う。現状、中国においてはかなり受け入れられているのだろう。舞台が中国だからなのか、このゲームの出来が受け入れられているのは私には判断が付かない。


音声はパートボイス。テキストスピードは瞬間表示には出来ないものの、許容範囲。テキストは専門用語を除けば比較的平易で、ある程度中国語の知識があれば話を追う事は出来るだろう。仮に日本語版が出るとしても大人(たいじん)が訳されたり、先生が「さん」付けになったら興覚めなので多少読めるなら中国語で遊ぶのを推奨する。英語では…わからん。中国ゲームの英訳版って良かった印象は私には無いので未知数だ。因みにイギリス時代のシーンでは文章は中国語表示だが、音声は英語になる。この辺は凝った作りだ。


オリジナル要素として、リアルタイム論陣(正式名称は知らない。今適当につけた)があり、物凄い早口で議論を行うモードがある。正しい選択をすると相手側を押し、間違うと押されてしまう。選択に時間を掛け過ぎたり、押されきったりするとゲームオーバーだ。まぁゲームオーバーになってもオートセーブがあるのでやり直し感はそうでもない。ミステリー要素はうーん…本当に逆転裁判っぽい話が多く、ミステリー目的だったら多分駄目だろう。つまりオチから逆算されて作られている話が基本で、ゲームとしては問題無いと私は思うが、ミステリーマニアが期待する様な要素は無いと思う。まぁミステリー要素を期待するのならゲームってあまり媒体として適して居ないんじゃないの?というのが私の見解なので、これは人によって見方が違いそうだ。


グラフィックは立ち絵はリアルな等身だが、基本3D描画された2Dのデフォルメキャラ等身で展開される。背景は水墨画っぽい線で中国感を表している様に感じられる。


逆転裁判フォロワーであるのは間違いないが、清朝末期を舞台に辮髪のハンサムが扇子を持って捜査を行う、というのはこの作品ならではであるのは間違いない。そこに魅力を感じるのであればこの作品は期待に応えてくれるゲームだと思う。功夫のゲーム以外で拱手を見る事はそうそう無いだろうし。伝承関係や専門用語はゲーム内に用語辞典があるのでさっぱりわからんって事にはならないと思う。章の間に表示される「山河号」での移動シーンは美しい。


UIはマウス+キーボードとジョイスティック双方に対応しているが、若干の混乱が見られる。用語辞典関係は少し使いづらい。その他に関しては若干レスポンスが悪い印象を受けるがゲームとしては問題無い範囲だと思う。


※ここから後半部の感想となる。ネタバレしたくないがすると思う。未プレイの方は読まない方がいい。

2024年1月27日土曜日

2023年ベスト&ワースト

ベスト&ワーストは私が単にその年遊んだゲームから選ぶ代物で発売年等は一切考慮しない。 

2023年ベストゲーム

HoI4 + End of a New Beginning(PC) 

今までHoI4とBlackIceを一番良く遊んでいたが、他にも有名なMODがあるので遊んでみたのがEnd of a New Beginning

超大作なMODでHoI4上で1857年~1930年を扱う。まだ絶賛制作中なので色々問題もあるが遊ぶには支障は…それほどないか?

鉄道も未発達なので前線に1個軍を送るだけでも負荷は凄い高い。当然だが要塞の価値も跳ね上がる。

Victoria3も持っているのならこれはこれで楽しめるのでは無いだろうか。切り口が当然全然違うので。スクリプト万歳とはいえ、プロシアがドイツに変わっていくのは本当に詐欺みたいなダイナミックさ。ビスマルクって本当に凄いと体感できる。

次点はHoI4 + BlackIce Test

最新のシステムに対応しつつ、独自要素を膨大に入れてきているのでとても興味深い。化学工場とかの入ったのも驚いたが、一番驚いたのが食料と燃料供給(冬季は暖房で消費が上昇する)のシステムがついたこと。つまり平時にはどちらも100%供給を目指すのだろうが、戦時にはどんどん悪化する。様々なテクノロジーで改善はしていくが、「戦時中なのでこれで我慢しろ」ってのがどんどん悪化する…のかな?まぁ私がプレイしているときは開戦しなかったので実際にどうなるのかまだわかっていない。フィンランド国境とかに山脈みたいな侵入禁止ラインが出来たので、今までみたいに薄い防衛線を張る必要が無くなった?今後が楽しみだ。

2023年ベストストラテジー 

Kohan 2: Kings of War(PC) 

2004年発売のゲームで、現在の環境で色々動かすのが面倒なものの、ようやくまともに動かせる様になった。RTSの中では今でも一番好きな作品だ。次点はDawn of War。とはいえこれと同じ年の発売じゃなければTimeGate Studiosの運命もかなり違ったんだろうな…。

精神的続編を出したい、みたいなSteamの書き込みがあったものの、続報は無い。まぁパブリッシャーが凄い問題のある会社だったらしく、現在発売されているのもある意味奇跡らしいので(一時期Steamからも消えていた)今買えるのは幸運なのだろう。まぁ新しいユーザーが増える可能性は低いんだろうけど…。

2023年ベストRPG 

異夢迷都/Mato Anomalies(PC) 

…えー。このゲームをベストに入れるのは若干の抵抗が無いでも無いのだが、灵乌路人のArrowiz時代最後のゲームだし、入れた。当初のゲームとは大幅に違うらしいが、何より遊べたのは本当に良かった。DLCは違う人がシナリオを書いているので(読めばわかる)意欲は急速に消え、そのままだ。

ネットでは機械翻訳だ、とか書いている人もいるけどこれ多人数で訳しているからで機械翻訳では無いだろう。機械翻訳と言っている人は機械翻訳に夢見すぎなんじゃないのか。

ゲームとしてはRPG要素のあるADVという感じでRPGとしては弱い感じがする。要素はもうちょっと練り込まれていたら評価も変わったのかも知れないが、まぁ言ってもしょうがない話か。

次点としては本当に様々な問題を解決して発売に導かれたPhantasie Memorial Setを。

日本ではスタークラフト社から1~3まで発売され日本だけ4も出た…まぁ4は「出てしまった」の方が正しいんだろうが。ダグラス・ウッドの作品はスタークラフトのお陰で日本人は大半を触れる事が出来たのは良かったことだと思う。

2023年ベストドライブゲーム 

Forza Horizon 5(PC) 

結局ドライブゲームはほぼこれしか遊んでいない。投入が遅れてた車も加わり、ランチアとかも選べるように。DLCが増えているがまぁ…興味ねぇなってスーパーカーばっかりでもう少し走ってみたい車を出して欲しいが需要が無いのかね。結局S13ばっかり乗ってる。適当にただ走るだけで面白いというのは素晴らしいと思う。

2023年ベストサウンドトラック 

Kohan 2:Kings of War(PC) 

世間的にはElder Scrollsシリーズで知られているのだろうJeremy Souleの作曲で、まぁ似たような曲が多い。ただ、ゲームにとても合っていると思うし、何より盛り上がる。

ゲームの音楽は何にせよ、どんなベクトルにせよゲームを盛り上げる曲であって欲しい。環境音ブームは収まったとは思うが今でもある。「映画では音楽は主張していないだろ?」と作曲家が昔インタビューで答えていたが、観るのに集中する映画に対してゲームは他にもやる事があるんだから映画以上に音楽は主張が必要だろう。音楽はゲームの情報元(プレイヤーに状況を伝える)でもあるのだから主張は必要なはずだ。

2023年ワーストゲーム

PENNY BLOOD: HELLBOUND(PC) 

クローズドベータだがNDAは無い。技術力のあるスタッフが作ってるんだろうけど(NatsumeAtari)画面がビカビカする割には凄い地味なゲームで死んでも強くなれる!と98%ぐらいの嘘と賽の河原みたいな内容。作業度は非常に高く達成感を際限なく上回る徒労感を貴方に。乱数要素が非常にしょぼく別に何を引けたから楽になる訳でもない。1が1.1どころか1.01ぐらいしか変化しない。そしてスキルのシナジーも無い。Vampire Survivorsの後にそんな前時代的なシステム出すのはどうなのよ。

2023年ワーストACTゲーム

En Garde!(PC) 

単純に面白く無く、環境でひっくり返せと言う割には敵は密着してくるのでせっかくのフェンシングアクションは無意味。カウンターアタックの無いArkham Asylumの様なもの。ただ移動する場面が多く、別にそれが面白さに何一つ貢献しない。処刑系のアクション(特定状態の敵を一撃死させるやつ)があれば大分印象が変わったのだろうが、90年代後期のカプコンアクションゲームみたいな意味の無いキー連打のボコボコアクションで苦虫を噛み締める羽目に。

2022年ワーストRPGゲーム

Baldur's Gate3(PC) 

量が自慢のラーメン屋みたいなゲーム。量は凄いんだろ、多分。量が自慢なのに壁に「上手な食べ方のルール」みたいのがベタベタ貼ってある。会計は済んでるから途中で店を出た。量以外に褒める所?無いよ。

2023年ワーストADVゲーム

Oxenfree(PC) 

なんだこれ、以外の感想が中々浮かばないほど、俺の作ったシナリオを見せてやる、ほら見せるだけ(と言って箱を閉じる)。見たいだろ?みたいなゲーム。

いや、別にいいわ、間に合ってます。

2023年最もガッカリしたゲーム 

Against the Storm(PC) 

永久にチュートリアルが続くというジャンルがあるようだがこれがそう。一つチュートリアルが終わり、チュートリアルVer1.1に。次にチュートリアルVer1.1b…。デザイン的にも特に見るべき部分も無く、意味を感じないプレイをひたすら続ける事になる。

非常に評判が良いゲームなので少し期待していたのだが、評判と個人の好みに相関関係は無いというのを噛み締められたのでそこには意味があったと思う。

2024年展望

Black Myth Wukongが出る。出てもウチのPCで遊べるほど動くのか?駄目っぽいなぁ…。

山河旅探。2023年ってなってたけど結局出なかった。2024年には出るか、出ないかどっちかだろう(当たり前だ)。発売日が1月31日に決定してなんかメインヴィジュアルがスゲェ変わっていてショック。いやあの辮髪が良かったのに凡庸な洋装になっちゃうの?まぁ出たらわかるか…。

Project 0。続報は特に無い。まぁ日本で遊べるのかも不明。と思っていたら11月にテストが始まり1月に制作班が解散したと知った。そりゃないぜ。

Baldur's Gate3

※これプレイしながらだらだら書いてます。

※結論を先に言うと第3章でプレイを放棄しています。


私は年に1回ぐらい「RPGを遊びたい病」に罹る。特に年末に。

で、今回買ったのがBaldur's Gate3。(以下BG3)製作はLarian Studios。Divinityシリーズで有名。Divinityは何本か遊んだが、初期のDivinity: Original Sin(私はBackerだった)が恐ろしく酷く、幼稚園の保母さん気分が味わえる悲惨なゲームだった。散々アップデートを繰り返し、かなりマシになった(でも相変わらず酷い)。戦闘が難しいのが売りらしいが正直良く覚えていない。覚えているのはパーティ内でジャンケンしないと何も決められないという謎の仕様だ。

Original Sin2も出たが何の期待もしていなかったので遊んでいない。という訳で色々Steamで探したが消去法でBG3にした。最近流行りの超要求スペック大のAAAだけあってSSD必須。Starfieldも買っていないのだが宇宙物って徒労感が強い印象があって手を出さなかった。安くなったら買うのかも知れないが。あれに限らないがサンドボックス要素って私は好きじゃないので不要。他にリソース割いてくれよ。

脱線した。BG3はD&Dの…何版?を基にしたCRPGだ。BG1とBG2は遊んだ事はあるのだがどちらもそんなに遊んでおらず特に記憶も無い。正直言えばD&Dルールの作品で面白かったと思ったのはPool of Radianceぐらいかなぁ…あれも難しくて途中で投げたけど。あれよりは簡単だがBG3は戦闘がきつい。私は最初から迷わず「探索者」(一番簡単なやつ)を選んだがもう2段階ぐらい低いのあってもいいだろってぐらいきつい。もっとも赤箱みたいにファイターでHP8って事は無いのだが「やりがい」を求める人向けの難易度だ。

戦闘の難易度も高いのも気になるが一番気になるのはカメラ。普段でも「使いづらいなコレ…」なのだが戦闘になるとさらにアングルがロックされる。モード切替も出来るがカメラの距離を伸ばすレンジが異常に小さく(オブジェクトが多すぎて負荷が高くなるからか?)敵がどこにいるのかわからない。行動順パネルには表示されているものの、場所も方角もわからない。こういう戦術系にありがちだが戦闘時は敵が高所で有利な場所にいるのでヴァンダルハーツみたいに思える。で、敵の8割ぐらいは遠距離武器か魔法を連射してくるので待ちガイル対ザンギエフ気分を味わえる。

BG1とBG2は特に記憶に残っていないと書いた通り、BG3を遊んで「Baldur's Gateっぽいな」とは思わなかった。が、凄いDragon Age: Originsっぽいね。特に露骨にロマンス…いやこれのどこがロマンスなのか…「気持ちに寄り添う」=セックスというテイストレスな野営地での会話は溜息が出る。こういうの好きな人もいるのだろうが私はこういうポーキーズみたいな要素入れるのって嫌悪感の方が強い。即物的なのがファンタジーっぽいとでも言うつもりなのか?小説のドラゴンランスでももっとマシだっただろ。

上に上げた通り、会話は全体的にパッとしない。10点満点で最大7点ぐらいの会話がフル音声で続く。最初は我慢してみていたが、今はスペースキーを適宜押して進めている。別に読んだって意味が無いんだよ…ジャーナルで全て済む。重要な会話ぐらい読む意味があるものにしてくれないか。この辺もDragon Ageに似てるな。つまらないって事は無いのだが凄い歪な作品だ。糞難しい戦闘、洒落にならないカメラ、味の無い会話。豪華で過剰なのは確かだがこれが2023年にもなって絶賛されたというのは正直不思議だ。プレイヤー数のパイが膨大になったからなのか?それともユーザーの好みが変わったからなのか?傑作という声も非常に多いのだが、私は出来が悪い、とは思わないがそこまでの傑作とは思えない。私が歪んでいるというのはその通りだと思うがこのゲームだって相当歪んでいると思うぞ。

序盤を除けばBG3よりはPillars of Eternity(以下PoE)の方が傑作だと思う。BG3がここまで評価されるのなら、PoEだってもっと評価されても良いと思うよ。シナリオも語りも会話も二段階ぐらい上だと思うし。BG3は平均よりちょい上ぐらいのマスターだとしたら、PoEは物凄いベテランのマスター感覚だ。BG3は割と話が進んでも「ふぅん」ぐらいにしか思わないのが残念だ。まぁD&Dであるのは結構足枷になってるんじゃないのか?PoEは序盤面白くないが、ギアがどんどん上がっていく。BG3はギアが上がるのは戦闘ぐらいだ。出来る事が増えていくから。会話?場当たりで問題無いじゃないですか。PoEはパーティメンバーの殆どが所謂一癖も二癖もで済まない「厄介な」ヤツばかりなのだがBG3は厄介な人ってアスタリオンぐらいしかいない。Diablo3みたいなパーティ会話(現在のバージョンでは完全にオミットされた。あれ好きだったんだが)はBG3でもあるのだが、アレ妙なラグが無いですか?もっとテンポ良く話した方が良いと思う。FDDでデータ読み込んでるみたいな間があって、ノリが悪い。

要求するスペックのPC、ハードがあるのなら買って損の無い作品であるのだろう。多分。ただ、Dragon Age臭いのは正直鼻につくし、PoEより勝っているのはグラフィックぐらいしか感じないのは期待外れ感が強い。PoEは何周か遊んだがBG3を何周もするのか?しない気がするなぁ…。ああ、マップ。このゲーム眉間に皺がよる要素が多いのは既に述べたがマップが酷い。レジェンドはほとんどなく、自分で書けって事らしい。馬鹿か?主人公が向いている方向も表示してくれないので十字路に居るとどっちを向いているのかわからない。マップを北固定にして、歩いて確認する事になる。凄い前近代的な作りだ。DoSからの伝統らしいがクエストで「〇〇を探せ」みたいに出ても結構な割合で場所も方角も話に出ない。まぁマスターが下手だからなんだろう。

BG1、BG2を旬な頃に遊んでいればまた感想は変わったのかも知れない。残念ながら発売された頃に私は全然興味が無かったし、思い起こせばDeus Exを遊んだのは2004年ぐらいだったが物凄い楽しめた。BG1を初めて遊んだのは2018年か2019年頃。まぁ遅すぎたわな。この作品は今とても旬ではあるし、力作であるのは間違いない。なので興味ある人は遊んでおいた方が良いのだろう。プレイ出来る環境があるのなら。旬が過ぎたら未見のどんなゲームだろうと見劣りする。BG3の旬がどれだけ続くのかはわからないが、どんな、如何なるゲームであろうと旬はある。「名作は不滅である」系の妄言を抜かす人もいるけどあんなのウソだから興味があるゲームは旬の内に楽しんだ方がいい。

PoEを作ったのはObsidian Entertainmentという会社だが、その前身はBlack Isle Studiosという。聞いた事無いって人もいるだろうけど、Falloutは知ってるだろう。Fallout1と2を作ったのがBlack Isle Studiosだ。因みにObsidian EntertainmentはFallout3のスピンオフである、Fallout: New Vegasを作った。興味深い事に、Black Isle Studiosのキャンセルされた作品にBaldur’s Gate III:The Black Houndというのがあるそうだ。当然Larianのとは全く関係が無い。

この作品で驚いたのがアライメントが無い事。大体のD&Dのゲームはあると思う…余り自信無いが、今の版のはアライメントが無いのか?と思って調べたら現在も存在するし、Larianが入れない(要素は入れるがゲームとしては実装しない)と判断したのだそうだ。入れたら色々面倒になるから英断なんだろう。

今知ったがD&Dの5版が元らしい。3.5版を基にしたみたいなレビューを昔他のゲームで目にしたがもう5版なのか…。

で驚いたのがこの記事

私はForgotten Realmsの世界って全然知らないのだが各ゲームの距離はこんなに近かったのか。書いていて思い出したのが10年以上前だと思うが、TRPG現役の人に「今もForgotten Realmsが人気あるの?」と聞いたら「今人気あるのはEberronですね」Eberron?何それ聞いた事ない…。見せて貰うと空中に建物みたいのが浮かんでる。どんな世界なの?「簡単に言うとファイナルファンタジーです」。私のD&D知識は赤箱ぐらいなので今は何の世界が人気あるのかは知らない。BG3でも採用されているぐらいだからForgotten Realmsなんだろうか。

で、第2章終わって第3章へ。巷で言われてる「クエストに多彩な攻略法が」みたいのは全部ウソです。2章辺りから収束化して全然遊びが無い。Neverwinter Nightsみたいになる。マスタリングは最初から全然上手じゃないが、進めば進むほど「下手」になる。マスターは興に乗ってるんだろうが、プレイヤーは時計を気にしだすようなアレだ。「シナリオ」も加速的に陳腐になり…BG3はTRPGの再現みたいな紹介が記事であったが、TRPGで「コレ」ならTRPGである意味が無い…これは普通のCRPGだ。しかもかなり昔の。BGっぽいと言われれば確かにそうなのかも知れない。BGシリーズに初めて触れた人には新鮮なんだろうか?がっかりしたのかと言うと期待値はそんなに高く無かった(DoS1の印象で)のでそれほどがっかりはしていない。GOTY候補作品と私の相性は本当に悪くなったな、というのが一番の印象。クリアするのかと言われると多分1回ぐらいはクリアするのかな。

そして第3章…どれぐらいかわからないが、いやぁ本当に下手クソだわ。マスタリング。出来もしねぇならシティアドベンチャー入れんなよ。場所を探せ、住所がわかった。で、その住所の場所はどこ?「さぁ?」作った奴は馬鹿か?聞く相手も居ない。ただウロウロ勝手に玄関開けて調査するだけ。で、その調べている場所が目的の住所なのかって…さぁ?いつの時代のゲームなんだよ。そんなの30年以上前に駄目出しが出た代物だぞ。マスタリングが下手は言い過ぎました、修正します。ドヘタ糞。

Altで梯子とか登れる岩場とかハイライト表示しても良く無いか?「自分達で道を見つけ出しTRPG気分を味わって欲しい!」とか思ってるかも知れないが、扉の向こうに行くにはカメラを回すか、カメラを結構先に進めるかをしてクリック。という前近代的糞操作でそんな寝言言われても困るわ。MODでWASDになるのあるらしいけど、それ入れた方が良さそう。行きたい場所をクリックしたらなんだか訳の分からない移動を始めて明後日の方向へ走り出すのもDragon Age的だなぁ。

Dragon Age以下だなと思うのは、都合の良い時だけ「もちろんRPで」って言いつつ、都合が悪くなると「いや、それはシステムで」ってなるんだよ。これでシステムが素晴らしいのなら良いんだろうけど前近代的制限満載だ。多分Larianの想定は全部のキャラをそれぞれのプレイヤーが操作するのを想定しているのだろう。

一番マシなのは第1章で、次に酷いのが第2章、第3章?わからん。下層地区だかに入った辺りでうんざりして止めた。出来の悪いポイント&クリックのAdvに糞面倒でつまらないRPG要素が入っているゲームというのが私の印象だ。今はPoEを遊んでる。

2023年12月8日金曜日

Oxenfree

 面白いのかも知れないが、苛立ちが上回る。




Oxenfreeという最近2が出た人気Advがある。

相当昔に買っていたのだが、まぁ何せネイティブがネイティブのスピードで話し、選択もネイティブの速度で行うゲームで「いやいや、これはやってられんわ」とそのままにしていた。


年月が経過し、Netflixの金でなんと日本語化された。最初はスマートフォン用とかだったらしいが、現在はSteam版も日本語で遊べる。ちなみに理由は不明だがまだアンロックされていない。Steamのフォーラムにレジストリを書き換えたら可能とあったので日本語にして遊んでみた。


主人公は若い女性。若い男性二人とボートに乗って島に。で、探索に。


当然日本語で表示される(翻訳はとてもちゃんとしている。どっかの自称ローカライズ会社とは当たり前だが違うのだ)し、読みやすい。問題は表示速度とかはオリジナルと変わらないという点だ。


つまり最初の書いたネイティブ英語速度でゲームは進む。会話も選択も。日本語で遊んで感じたのは選択肢が割とFallout4だな、と。意味はあるのかも知れないが、あれより酷いのは考えるヒマも無いのですよこれ。2秒ぐらいか?で消えるから。選ばなくても進むんだろう。でも選ぼうとするよね、普通。じゃあ考えてるヒマなんて無いんだよ。感覚でボタンを押すしかない。押した後も会話がネイティブ速度で進む。


率直に言うと話への興味は急速に消えた。なんというか、Advゲームを遊んでいたら隣のヤツから勝手に会話を進められたり、選択肢選ばれてるような気分になる。わざわざ時間を費やしてそんな経験したくないんだよ。


「選択肢に時間制限をつけるのは下品である」何十年か前、私はそんな様な事を書いた。選択肢はゲームが出すプレイヤーへの架け橋だ。当然リアルタイムのゲームとかは存在するから、撃つ、敵を避ける、とかには当然時間制限はあるだろう。でもAdvで重要なのって選択肢にこんな短い時間制限をつける事なのか?悩む時間すら無いのな選択肢とは言えないだろう。特定の色の餌を食べるブロイラーみたいなものだ。


友人が昔、某RPGシリーズを指して「プレイヤーはゲームで一番詰まらない部分をやらされる」と評していたが、なるほどこれは確かにそういうゲームなのかも知れない。プレイヤーはストーリーの内容よりも早押しクイズみたいに表示される選択肢に注意しなければならない。選択肢が出たらとりあえず選ぶ。


面白いのか、コレ?


いや、ストーリーは面白いのだろう、多分。でもなんというか、私は「どうでもいいわ」という気分の方が上回った。普通にボタン押して読み進めて、選択肢を選んで遊ぶように作ったらダメなのか?文章やボイスを聞かせたくない、選択の時間を与えたくない、じゃあ入れんなよ。ストレートに感想を言えば下品で幼稚なデザインだ。

2023年4月8日土曜日

異夢迷都 58時間経過(2周目)

 一応、言っておきます。ネタバレありです。

あと、無駄に長い。ゲームとあまり関係無い気がしてきた。パスした方がいいです。

2023年3月21日火曜日

異夢迷都 背景画像とか色々(ネタバレ)

ネタバレがあります。

書かれている事は*全て*憶測だと思ってください。本当に憶測なので。

警告は以上です。






ゲームクリアしてひと段落ついたので、背景を細かく色々見ている。私はこれが大好物なので。

夜煙が写真館なのはゲーム内でも語られるが、当初の予定では本当に写真館だった。眼通天の家、あれは実際には夜煙の一部だったらしい。根拠があるのか?と思われるかも知れないが、意味ありげなコルクボード、蓄音機…そしてタイプライター。まぁタイプライターは後にするとして、コルクボードは探偵物の必須アイテム…というか店長の部屋にもあった。蓄音機は前作で入れようとして結局入らなかった要素。ジュークボックスもか。今回DLCで入ったが。

で。タイプライター。何か書いてあるのはプレイ中にも気が付いた。で、撮影したヤツを拡大してみた。何か書いてある。「THE TRUTH」これDLCのタイプライターだ。どういう意味で背景構成を変えたのかは全くわからないが、元々は「真実の探求者」の部屋だったとこれで証明される。つまり、ここが夜煙の2Fだった訳だ。

主人公(何某じゃない頃)が日の終わりに情報を纏める部屋、として用意された。のがこの部屋になるのだろう。

元々の1930年代設定の主人公自室。で、サイバーパンク設定になった自室が鍾馗の部屋。違和感ばりばりな訳だ。だってコルクボードがあるんだもの。天眼がいるのにだ。

ちなみに、あの巨大なコンピュータは天眼が使う予定だった。まぁ最終的には色々あって何の意味も無いオブジェクトになってしまったが。

背景はここははっきりしないのだが、路人が依頼をして、W3が下絵を起こす、着彩まで至った物もあるが、線画かラフしか残っていなかったのも結構ある…らしい。雷雲の部屋、ニキシー管があるのは気づいた方も多いだろう。あれに数字が出てる。ニキシー管の時点で気づいた人も多そうだけど、数列はこうある。「1.048696」これだけでネタバレになってしまうが、路人は本当にあれが好きらしい。前作のインタビューでも答えていた。

なんたら事件簿…まぁ隠す気も無さそうな文字列だが、あそこに出てくる一枚絵、場所はわからないが、店長の机だ。灰皿、手帳、謎の古籍。当初はもっと出てくる予定だったのだろう。そして「何某」の部屋として登場するiMacや小覇王のある机。

遊んでいて違和感が凄かった。だって何某は煙草を吸わない。何某がパソコンを使っている、という描写はあったが、何某が本を読んでいた、というシーンは無い。モニターにある黄色い付箋。あれは元々黄色だった訳では無く、日焼けとヤニ(笑)らしい。

あと、DVDの下敷きになったノートの切れ端、どうやら例の装置に関するメモらしい。

観測者の正体、当初は違ったらしい。欽天司は今作では特に意味の無い部門だったが、ある時点では非常に重要な部門だった。その欽天司にはある人物が在籍していた。…という設定は木っ端みじんに無くなり、全てが葬り去られた(笑)いや、笑うしか無いな。いや、見たかったよそれ、本当に。

そういえば、天眼。遊んでたら疑問に思うだろう、天眼。なんだかそのままフェードアウトしてしまう。私がわずかな情報を持ち、発売されるまでの期間。この間に何かあったらしい。本来はもっと重要なキャラクターだったようだ。あのバイザーの下って誰も見た事ないだろう?どうもアレ、過江龍のスキルに転用されたらしい。何かが明らかになって…みたいな予定があったんだろうが、もうそれを掴める可能性は無さそうだ。

天来は…元々天来という名前では無かったが、欽天司設定に絡んでいたらしい。あれだ、ゲーム中に加速的に崩壊する麒麟児の設定。時間が無かったのかわからない…わかりようがないのだが、なんというかカラーエンディングを彷彿とさせるような流れになっている。ただ、シノプシスそのものは大きく変化していないので、調理が変わったのだろう。

陳宗勝は物凄い割を食ったが、つーか全然印象に残らないよね、彼。弟絡みの話とか。四指半の変更のあおりをまともに受けたので、修正が間に合わなかったのかも知れない。

情報とゲームの中身と画像と色々頭の中を巡っている。面白かったよ、本当に。これを味わう事が出来ただけでも遊んでよかった。続きは他所であるのか、それは出たらわかるだろう。

2023年3月19日日曜日

異夢迷都 36時間経過(クリア)

ネタバレあります。

強烈なのは避けるつもり(あくまでもつもり)なので未プレイの方は避けてください。








色々あって話が終わる訳だが、最後の最後に怒涛の展開…があるんだが、これね、前作プレイしていないと「誰?」ってなると思うよ。

アイテムレベルは最終的に12まで上がる。店売りが9までなので、12が欲しければランダムダンジョンに潜るしかない。9でもいいんじゃないの?と思われるかも知れないが、12と9だと倍以上性能が違うんですわ、これが。私は「易しい」を選択してプレイしていたが、下手な人間には12でも最後の方は辛かった。ひたすらDebuffが辛い。

パーティHP制なので、Debuff状態で全体攻撃x2とかやられると一気に減る。流石に最後の方では余った金でポーションとか揃えて置いた方が良さそうだ。

12はドロップなので当然好きなものは簡単には手に入らない…というかショットガンは未だに出ていない。とりあえず、NewGame+みたいのは存在してないみたい?クリアした後もランダムダンジョンには潜れるが、他には何のコンテンツも無い、これは予想がついていたので、驚きはしなかったが。

コンパニオン会話みたいの、結局フレーバー+デッキ開放に過ぎないので、あまりゲーム的に意味をなさない。最後の方でいきなりPVぶち込まれたのは驚いた。英語字幕で(笑)

既に歌は公開されていたので訳して読んでいたから何を歌っているのかは知っている。でだ、その歌の内容さ、かなり前の話じゃないの?「そんなの今更歌われてもなぁ…」という気分だった。字幕は中国語版以外全部英語字幕で、中国語版だけ何故か中国語+英語字幕で昔のカラオケみたい。あと、The Answer、結局字幕無し。曲を聴いていて思ったのだが、前日のライブ、初めから仕込みなんじゃないの?というのが確定した。炎上でもさせたかったのか?でもあれbilibiliでも35人ぐらいしか見てなかったし、YouTubeは二人だったぞ、見てたの。もちろん一人は私だ(笑)ちなみにbilibiliでも皆さん怒る様な事も無く、困惑と呆れで終わりでした。今でも思うよ、あれは一体何をする気だったんだ?わざわざ告知までしてよ?まぁプロモーションとしては完全な失敗だ。見事だったよ。これ以上失敗させるにはかなり難しいと思う。

スクリプトは最初から最後まで良くなかった。最後の方でもネームパネル間違えてた。

直されるのかは…直らないんじゃない?直す気があるのかはわからない。PLAIONは直さないだろう。開発が直すのかもわからない。前作でも最後まで効果音バグが消えなかったが、音楽切り替えミスも多分、気が付いていないか、気が付いていても直す気が無いのだろう。

本音を言えばさ、元の見たかったよ!でも幾らかは残ってたよね、福伯の話が出た時には驚いたもの。1930年からネオシャンハイに舞台が変更させられた時に、灵乌路人は、この話を終わらせる、という決断をしたのだろうか。最後の方、色々とネタをぶちこんでいて、色々あったんだろうなぁ…的な気分になった。今回もエヴァンゲリオンネタがあった。あまり元ネタ詳しくないので何某と霧花のとこぐらいしかわからないけど。ああ、あとスパロボネタもありましたね。なのでループもの、多元もの、への彼なりのアピールなのかも知れない。この辺は明らかになる事は無いだろう。

とりあえず、色々あった、本当に色々あったけど、面白かったよ。最後の方、完全にシノプシスが足りなくなっていて、メインクエストをばらしてサブクエストになっていたりとか(これは途中からにもあったが)、色々な意味でハラハラさせられたが、この物語がちゃんと終わりを迎えた事で安心した。

ああ、思い出した、何の脈略も無く、芸芸が役二人で登場してる(勉強狂いと、花売り)。あれは困惑しか無かったよ(笑)あれで出すなら「何とか事件簿」に凌先だしてもいいだろ(笑)