2014年12月28日日曜日

Persona Q Shadow of the labyrinth


そうまでしてプレイヤーをコントロールしたいものか?
このゲームでプレイヤーに与えられた自由はレベルデザイナーの想定したレベル帯で進めるか、足踏みするか、の二つだけだ。
RPGというよりはRPG要素のあるパズルゲームに近い。パズルが面白ければ少しは楽しいのかも知れないがゲーム全体は単調で戦闘5回目ぐらいで飽きる。

最初に述べた通りプレイヤーをコントロールするのが第一義のデザインとなっており、他のデザインもそこを補強する。装備を作るにはダンジョンで素材を見つけなければならない。必要な素材を見つけるためにはダンジョンの特定の場所に行かねばならず、アイテムテーブルの幅もほとんど無いため、プレイヤーができる事はレベル上げしか無いのだが育成は敵とのレベル差で経験値補正が入るので全員育てるのは容易だがAチームを育てるのはかなりの作業感を伴う。

戦闘システムは20年前ぐらいに遊んだRPGを遊ばされているような感覚で色々なギミックはあるがともかくボカスカ殴りあうだけだ。しかもモンスターは物凄い硬いので自然石を削っているような気分を味わえる。まぁその辺が破綻してるからペルソナシステムで…なのかも知れないが元々破綻した物に何かくっつけても破綻しているものが直る事は無い。

結果、RPG風パズルゲームが出来上がった訳だ。じゃあ最初からパズルゲームにすればいいんじゃないの?何の驚きも無いわかりきった事を時間を掛けてやらされるのは物凄い苦痛だ。

ここ数年で遊んだ3DダンジョンのRPGはMight & Magic X、Legend of Grimrock、デモンゲイズぐらいしか無いが共通しているのは

  • プレイヤーへの作業自慢(昔のRPGはこんなに作業に満ちていたんだ、凄いだろう!)、
  • モンスターの硬さ(硬派なゲームのモンスターは硬いモノさ。みんなそう思うだろ?)、
  • プレイヤーの自由を極限まで減らす事(色々な組み合わせはあるけどこちらの想定した以外の遊びはご遠慮してもらいたいね)
そんなにプレイヤーにパズルをさせたいのか?私はプレイヤーにはプレイをコントロールする権利は与えられて然るべきだと思う。YouTubeの動画で一定時間毎に指定されたキー入力をしないと動画の続きが見られないとしたら余程見たい動画じゃない限り見ない。彼らの考えるプレイヤーの自由というのは「先を見たいんだったら言われた通りキーを押せ。まぁ君には続きを見ない自由はあるけど」程度の物だ。

大昔のRPGは作業感に満ち溢れ、モンスターも硬かったのかも知れないが、少なくともプレイヤーはもう少し自由に遊べたと思う。彼らが作っている「理想の過去のゲーム」は過去のデザインを侮辱しているように感じられる。

2014年12月7日日曜日

Shroud of the Avatar(Pre Alpha)

Silver's Shroud Of The Avatar Pre-Alpha Release 12 First Look

 Shroud of the AvatarはUltimaを生み出したリチャード・ギャリオットが製作中のRPG。
現在Pre Alphaであり、Alphaにすら至っていない状態。じゃあBetaになったら大きく変わるの?と言われたら正直言って変わらないと思う。完成した頃には流石に今より倍ぐらいはマシになっているだろう。

ゲームとしては会話がUltima式のGothicみたいな感じ。ドイツ製のRPGみたいな仕上がりでそういうゲームを遊びたいのであればGothicを買った方が良いかと。

会話がUltima式とはどういう事かというと、ダブルクリックで話しかけて、
「貴方の名前は?」「仕事はありませんか?」とかキーボードでタイプして進める方式。ありがたい事にUltimaと違って古英語では無いので読むのは比較的簡単。ただ、「俺は英語は全く読まない主義」の人は買わない方が無難。会話内にリンクが存在していて、クリックでもある程度会話は可能だが、現状はタイプ必須。最低限、英語Wikiを読むぐらいの根性が無いとプレイが成り立たないと思う。

戦闘は20年前のMMOに近く、戦闘が目的の人には全くアピールする要素が無い。レベル+スキル制だが序盤を遊んだ限りではスキルで解決する事はさほど無く、装備やレベルがどうにかなっていない限り操作やスキルでは何も解決しない。

なんというか、その、予想したよりはるかに酷かった。