2017年10月9日月曜日

Deus Ex: Mankind Divided

(*溜息*)この作品への感想を一言で言えば。
Deus Ex: Mankind Divided - Launch Trailer

信じられない話だが、前作より話が安くなった。というかこれ完全に話として破綻していないか?オーグメント所持者と非所持者が対立している。はぁ、なるほど。
所持者が迫害されている…なんで?だってオーグメントは最先端技術なんだよな?当然、恐ろしく高価なんだと思う。つまり金に余裕が無きゃ付けられない。例えばだ、iPhoneが300万するとして、持ってる奴は石投げられたりするか?仮に300万でiPhone買うような奴が居るとしても迫害されるような状態にはならないよな?無政府状態にでもなれば別だろうが。迫害の描写はあるが、主人公は迫害されない(身分証の提示を求められるぐらい)。まぁ警官もこんな奴に関わり合いたく無いだろうが…。

例えば、貧乏人が臓器や人体の一部を売っていて、機械化して差別を受けている。みたいな設定だったら迫害は理解出来そうなものだが、まだ始まって数年の最先端技術を人体実験の為に改造されました、とかならともかく、ちょっと怪我しました「じゃあ人工手で」とはならないだろ?しかしまぁ今作でDeus Exシリーズではない。とはっきり提示された訳でそれは良かったと思う。だって、Deus Exではオーグメント所有者は全部で10人も出てこない。ほとんどの人物がUNATCOやFEMAなどの機関に所属し、民間人では一人ぐらいしか居なかった。つまりこの作品はDeus Exのプリクエルでは無い訳だ。

「良い作品は良く出来た現実の寓話になっているはずです」はぁ、そうですか。でも金持ちが迫害されたのってフランス革命とかの民主革命ぐらいじゃないですか?金持ちが迫害されている場面を見せて「金持ちにも同情する余地があった」とか言いたいのか?差別をゲームで表現したい。まぁそりゃあ理解出来ない訳では無いが、オーグメント所有者を迫害対象として描くってそんなもん企画段階で考えりゃわかるだろ。

予算配分も滅茶苦茶でムービーシーンには金が掛かっているが、ゲーム制作開始と同時に発注したのが丸わかりでシーンはきちんと繋がっていない。テロで子供の母親が死にました。それで?実はそれに答えが全くない。このゲームのムービーシーンの凄い所はゲームに全然ムービーが関係していないという所だ。例えばボス戦に入った途端に10分ぐらいのムービーで戦闘見せられて、主人公のガッツポーズ見せられて「やった!ボスに勝ったぞ!」って思う人居ないだろ?マルチメディア花盛りのゲーム暗黒時代みたいなノリだ。

目的地に複数の手段で辿り着けるようになりました。それで褒められるのは子供のお遣いレベルの話であってDeusExはそんな「よく頑張りました」を売りにしたゲームでは無かったはずだ。まぁあの間抜け主人公を続投させるぐらいだから彼らにはそれが限界なのだろう。

東京ダーク

なんじゃこりゃ。

Tokyo Dark Launch Trailer

1行で書けば、まぁKickstarter発のゲームはこういう事が起こるよね。という作品。

遊んでいても「これが売りです」という部分が全く見えてこない。SPIN(主人公の正気度、職業性、捜査力、ノイローゼの頭文字)にしても、プレイヤーの決断というよりマイクロマネジメントを連想させるような、「答えはコレだろうけど、捜査力稼ぐ為にクリックしとくか…」みたいな徒労感しか生まない。正気度?正気度はガンガン下がってくから気にするだけ無駄だ。

つーかSPINが売りじゃなかったの?もう序盤から真面目にやるの馬鹿らしいステージ構成で伸るか反るかでは、伸っても開発者から「バーカ」って言われて数値下げられるだけで、そういう事態になったら「戻る>うろうろしてフラグを探す」という作業感満載のプレイを強いられる。クトゥルフ物です、って言って、モンスター全部殺して回るゲーム作ったらそれはクトゥルフ物である意味無いよな?(よくあるけど。そういうの)今この情報が欲しいけどリスクがある、という決断なら理解できるが、初っ端かな「めんどくせぇな…」としか思わない。

横顔が載ってる身分証明書

一番謎なのが、この身分証明書。主人公だけではなく、他の刑事もそうなのでこの世界では警察の身分証明書横顔らしい。どういう根拠か理由があるのか知らないが、どうしてわざわざ横顔にするんだ?そんな妙なオリジナリティ発揮されてもなぁ…。

翻訳は日本人がやっていて、問題は感じず、良く出来ていると思う。