2016年9月17日土曜日

Persona5第一印象

全く盛り上がっていない飲み会で会社の常務が「今夜は無礼講だ!」って叫ぶようなゲーム。


ある状況が提示されてそれを遡る…という手法はドラマや映画等でよくある手法だ。
そして途中で気づく。「これ誰の回想なんだ?」
普通、遡るのは遡る人(大抵は主人公)の視点になるはずだ。

このゲームではこんな感じです。

一郎と花子は結婚2年目の夫婦。昨日一郎は一人で釣りに行った。
出勤して同僚と昼飯を食べる一郎は「昨日どうだった?」と聞かれる。
一郎「昨日は…」
目的地までの話、花子が洗濯した時の話、魚を釣った話、その頃花子がスーパーで買い物してた話、近くのドライブインでラーメンを食べた話、ブレジネフとホーネッカーが密談、三件隣の高校生が自宅で悶々としている。帰宅した話。
次の日から一郎の昼食に同僚は現れなくなった。ミステリーだ。

書くのも馬鹿々々しいが、通常一郎の視点ではこうなる。
目的地までの話、魚を釣った話、近くのドライブインでラーメンを食べた話、帰宅した話。

ブレジネフとホーネッカーの密談は…一郎の目が体から離れて時空を彷徨ったんだろうよ。

ひょっとしたら何かの仕掛けがあってこうなっているのかもという可能性と、作ってる奴に馬鹿が居てシナリオをまんま脚本にして、ゲーム制作とアニメ発注が同時に進む中、気が付いたらどうにもならなくなっていた…かどうかは知らないがとりあえずここまでプレイヤーのやる気を削ぎにかかる手法は、見事だ。新人研修も兼ねているのか。
実際、この作品は実験的な作品だと言っていいだろう。

やり場の無い感情を味わいたいなら最適の一本。
私はとりあえずこの飲み会から帰りたい。