ベスト&ワーストは私が単にその年遊んだゲームから選ぶ代物で発売年等は一切考慮しない。
2021年ベストゲーム
Oxygen Not Included(PC)
2019年に発売されたカナダのKlei Entertainmentのゲーム。知らなかったが、創業者の人はRelic(まだ”Relic”だった頃)でAIプログラマーをしていたそうだ。私が初めて遊んだのはMark of the Ninjaだったと思うが、グラフィックは綺麗だがあまり印象に残らない会社だった。Don't Starveが話題になった時も動画で見て「忙しそうだな」と思って遊んでいなかった。ONIに夢中になった後、遊んでみたが(安かったし)感想は変わらなかった。
前置きが長かったが、ONIはゲームデザインにおいてデザイン的にも優れ、ビジュアル的にも優れている近年稀に見る傑作である。まぁ私は発売から2年も遅れて遊んでいるのでアレだが、ゲームデザインの研究をされている方なら見て損の無い一品。ただ、時間はべらぼうに消費するので、そこが一番の注意点だと思う。定期的にセールがあり、\1,000円以下になるので格安だ。DLCは本編に飽きてからでも問題無いと思う。
2021年ベストストラテジー
Hearts of Iron IV(PC)
補給に線路ルールが入った。まぁ滅茶苦茶な状態で、Drang Nach Osten化が進んでいる気がするものの、当初出来なかった事をやろうとしているのだろう。多分。鉄道路線の奪い合い(CPUはそれほど守ろうとしないが…)はNorth & Southを彷彿とさせる。立ち上げたのは相当久しぶりだったが、コンピュータ同士の戦争を見てると前よりはマトモになったようだ。前はポーランドがロシアを征服してたからな…。
コンピュータ同士でも戦えるのだから、もういい加減プレイヤーが朕は陸軍司令官にして海軍司令官にして空軍司令官である、みたいのはもういいだろ。委任とかできるようにならんのかね?軍需相モードみたいのもあって良いと思うのだが。
あと、空軍は何とかならんのか。陸軍があんなに苦労して配備なのに、生産出来たらすぐ配置、インディペンデンスデイじゃねぇんだから…。
空軍も陸軍みたいに航空団とか指定して配置でいいのでは無いか。こういう話が出ると「アメリカでは何千機…」みたいな話をする人がいるのだが、アメリカだって何千機一度には飛ばして無いだろ?パイロットの訓練だって必要なんだから。
2021年ベストRPG
黄泉ヲ裂ク華(PC)
人から勧められて買った。前にVitaでこの会社のゲームを買ったが「なんじゃこりゃ」という出来だったので、悩んでから買ったがこれは面白かった。面倒な部分は簡素化されており、システムはかなりスマートになっている。時代設定が70年代なのだがゲームでは特に意味を感じない。何故70年代にしたのだろう?あと、聞いた限りではこのゲーム、同社のシリーズ作品では一番簡単らしい。それでも私には難しいゲームだったが、なんとかクリアできたので、確かに簡単なのかも知れない。ポートレートが大量にあるが殆どが間違い探しレベルなので、これはちょっと…という感じだが、幸いPCでは書き換えが可能。
2021年ベストドライブゲーム
BeamNG.drive(PC)
マップはかなり広いので、適当に走っていても楽しい。売りはソフトボディ物理らしく、YouTubeでも盛大に壊す動画とか沢山あるが、走っていても楽しい。運転感覚がリアルなのかは正直よくわからない。ハマる人はべらぼうにハマるらしい。私は適当に市街とか郊外を走れるのが楽しく感じた。Mod対応しているので、コースとか車を増やせるらしいが、まだそこまで遊ぶ余裕が無い。
2021年ベストサウンドトラック
Oxygen Not Included(PC)
Vince de Veraが全曲手掛けている。Klei Entertainmentの社員なのか、他のゲームは手掛けていない?SteamでOSTを購入可能。DLCの追加楽曲も収録されておりとてもお得だ。曲調は穏やかな物が多く激しく盛り上がる事も無いものの、聞いていて飽きない曲が多い。数百時間遊んだ現在でも音楽をOffにした事は無く、しっかりとゲームを盛り上げてくれる仕上がりだ。
2021年ワーストゲーム
RimWorld(PC)
ONIを夢中になって遊んだ後、見逃していた作品もあるかも知れん。という訳で何本か手を出した内の一本。
まぁ褒める所の無い作品だ。…ああ、Mod対応はしてました。そこは褒める所ですね。「なにそれ?」「なんじゃそりゃ!?」「ふざけんな」の無限ループ作品。理不尽さを愉しみたい人向けか。ただ、理不尽なのはゲーム内容では無く、ゲームデザインそのものなんだが。ああ、UIも酷い。VBリスペクトみたいな。腐れゲームマスターのプレイヤーとして遊ぶシミュレータみたいなゲーム。
2021年最もガッカリしたゲーム
Hermitage: Strange Case Files(PC)
オリジナルの中国語版は大変面白かった(私の2020年ベスト)が、紆余曲折あって漸くでた英語版(今度ドイツ語版も出るらしい)は翻訳もアレだがカットインエフェクト全カットという謎のダウングレードバージョンで、「遺跡」の訳は「Trail Of The Missing」なのはコダワリの翻訳らしいが、人名だけ中途半端に英語圏化し、地名、固有名詞は中国語のままという謎の仕様。例えば街の名前は「新都」だが、英文では「Xindu」とそのまんま。じゃあ名前も中国語の英語読みで良く無いか?
原文で一つの単語を複数の訳語という理解不能なミスを大量にしており、Xindu以外にMato(…魔都の事らしいが、原文では新都だ)という単語が出てきたり、旭日(曲名)の訳もRising SunとSunriseという2つの訳語が登場する。
あと、まぁ英語圏だからしょうがないのかも知れないが、キャラクターの関係性みたいな所がほぼ全カット。凄い重要な所でも。なにがって呼称レベルで違う。これは「ローカライズ」だからなのか?
次点はDisco Elysium(PC) 。アレだ、Max Payne3みたいなゲーム。だらだら喋って、特に意外性の無い事をする。それを繰り返すゲーム。部屋の中でヨロヨロあるいているのに、部屋の外出た途端何事も無かったかのように歩き出す所が一番の見どころ。UIはわかりづらくお粗末なのが次点。続けたら面白いのかも知れないが、そこまで頑張る気力は湧かない。
2021年EA賞
EA(EA)
なんというか…莫大な開発費はどこに消えたのか?という様な作品を連発してる。「これから直していきます!」とか言ってるそうだが、1,2年で新しいのだすんでしょ?どうせほとぼりが冷めたら「直すのを中止する決断を下しました」とかTwitterで言って終わりだろ。
2021年恥知らずな会社賞
Giiku Games(Giiku Games)
主に中国語圏のゲームをローカライズして英語圏に販売している会社。ローカライズの程度にも疑問点が残る所だが、一番問題なのが出来上がった作品をテストプレイしていない事だ。必要なアイテムは〇〇です、で、実際に手に入るアイテムは××です、なんてのはテストプレイで潰せるもんじゃないのか?趣味でローカライズしているのかも知れないからしょうがないかも知れんけど、納期を読む能力の無さで発売時期を完全に逸した状態で発売→注目もされずに終わる。この繰り返し状態だ。ローカライズを委託した会社にはいい迷惑だと思うよ。
2022年展望
2022年…なんかパッと思いつく作品が無い。中国圏での作品は今後発売されるのか怪しい(というか本当に情報が出なくなった)ので、Black Myth Wukongとか異夢迷城はちゃんと発売されるんだろうか。
Victoria 3は出たら誘惑に負けて買ってしまいそうだ。ただ、ParadoxはVampire: The Masquerade Bloodlines 2みたいに発売未定どころか発売されるのかすら怪しい状態だったり、開発中のラインが何本か消えたりとか(まぁ消えるのは今に始まった事じゃないですが)良く無い話も出てるので…ってVictoria 2も発売直後は凄い出来だったので前と余り変わらんのか。
EPICは完全に時間切れ。Tencentの援護射撃も期待出来なくなったので、後は無料ゲームと裁判(新しい話題だ!)以外に話題になる事は無いだろう。
次年度のゲーム、みたいので相変わらずシネマティックトレイラーが、あれに限らず余程の事が無ければ何度も見ないコンテンツに開発費の何割かが消費される訳だ。ちなみにトレイラーで使うのだから本編より早く着手せざると得ず(外注先に渡すから)、開発もろくに進んでいない状態で資料を出さざるを得なく、トレイラーを出した以上ゲームは予定通りに(後は延期するか、未完成で出すかの二択)出さねばならない。
今年も沢山のトレイラーが出たらシネマティックで特に話題になった作品も無いだろう。あんなの出すぐらいなら、UbiやEAみたいに「これが実際のゲーム画像です」という嘘予告の方が求心力あると思う。Indiesでもアニメトレイラーみたいの多いが、ロゴ、アニメ、プラットホーム、202*発売、こんなので終わりだ。何のアピールなの?アニメをアピールしたいのか?嘘でも良いからゲーム内容を紹介した方が良いと思う。