2024年4月20日土曜日

逆コーラップス:パン屋作戦

1%の苦労と99%の徒労。

 
 【Rabbit J】tacenda feat.夏铜子 「逆コーラップス:パン屋作戦 / Reverse Collapse: Code Name Bakery」Official

 Rabbit Jによるタイトル曲のロングヴァージョン。ゲームではショートヴァージョンが使われている。ちなみにRabbit Jが書いているのはこの曲のみ。本編は別な方。

Gameplay preview - Reverse Collapse: Code Name Bakery


※現在はパッチ当たって結構変わったらしい。以下の愚痴は当てはまらない可能性がある。


タイトルは逆コーラップス:パン屋作戦。逆コーラップスって何?(どうもこれでリコーラップスと呼ぶらしい。)と疑問だったが原題を読むと解り易い。

逆向坍塌:面包房行动。坍塌とは崩れ落ちるとかそういう意味らしく、逆向崩壊とかって事らしい。英語版のタイトルReverse Collapse: Code Name Bakeryの方が解り易いね。コーラップスからCollapseを思い起こす人は少ない様に思える。逆行崩壊とかの方が良かったんじゃないのか。


以下ネタバレあり。プレイする気があるなら読まない事を推奨。


一応ジャンル的にはSRPG。ただ実際の所Steamのレビューでも言われている通り詰将棋に近い。問題は詰将棋なら最善手を打てば解ける所、このゲームはその判定がCRT(戦闘結果表)になってるようなもので、クイックセーブを駆使しろ!みたいな作りになっている。ミッションクリアランクみたいのがS、A、BみたいにありSが一番良いのだろうが序盤はともかく序盤の終わりぐらいには「無理っす」って感じの流れになる。中盤辺りからミッションによってはクリアするだけでも大変だ。言い忘れてたが私はこういうの下手糞なのでEasyで遊んでいる(確か敵に与えるダメージが+50%ぐらい)、それでも辛いの一言。ボス戦闘とかの受けるダメージは即死クラス。


ストーリーはほぼ全スキップしてるので…というか、そもそもゲームが糞難しいので興味を持てない。まぁ特に意外な事は起こらないのでこういうストーリーが好きな人向けなんだろう。だからトレイラーとかで気に入ったのならそれは裏切らないんじゃないだろうか。多分。私の場合はタイトルの曲を書いているのがRabbitJだからって事だけだったので元からストーリーには大して興味を持っていない。とはいえ金も時間も相当掛かっているのかヴィジュアルノベルシーンはフルボイス(戦闘前の僅かな会話とNPCぐらいしか無音声のシーンが無い。主要登場人物は大体喋る)で声を担当している人も相当金掛かってるんじゃないのかと思う。なのでどこの研修生ですか、みたいな昔のゲームみたいな事は起こらない。\2,300円ぐらいなのに。


例の帝国でヘイトを買ったらしく(詳しくは知らない。別に知ろうとも思わない)レビュー爆撃を食らいMixedまで落ちているがそれでもMixedで済んでいるのだからそれなりに評価は高いのだろう。購入を迷っているならレビューを読んで行けそうだと思ったら行って問題ないんじゃないですかね。


音楽は曲数もべらぼうに多く豪華。ただもう一回聞きたいなって曲は正直無い。あと一部楽曲が若い頃のAlexander Brandonっぽいというか…Deus Exみたいな感じで少し驚いた。とりあえずゲームを盛り上げる様な楽曲は私の知る限り無かった。なんというか暗いADVで鳴ってる様な曲がひたすら続く。作り手が作りたかった作品には成っていると思うので曲的にはこれで正解なんだろう。私の好みとしてはもう少し盛り上げてくれてもいいんじゃないかと思う。


ステージ構成。あー。んー。ふざけんなよ糞が。このゲームSRPGなのでレベルは上がるのだが経験値はミッションクリアで入る(途中からだるい訓練ミッションみたいのが解放されるのでレベル上限までは上げられる)のだが敵を殺しても一切入らない。アイテムを所持している敵はアイコンが付いているので解り易い。これは評価点だと思う。で、敵の数、これがべらぼうに多い。こちら基本二人なのに40人ぐらい出てくる。まだ中盤ぐらいまでは「ミッション」形式なんだが「敵を全滅させろ」が徐々に増えてくる。そりゃあこちらが一騎当千みたいキャラクターならそれでもいいんだろうが、一人はかなり強いものの、もう一人はそうでも無い。射程も短く限られたギミックアイテムがメインみたいなキャラクターでタフですらない。レベルを上げたら変化するかって?いやぁフルメンバーになっても正直コイツが一番弱いんじゃないのか。


レベルが上がると書いたがレベルが上がりました、楽になりました…って事は正直無い。10個ぐらい上がったら違うのかも知れないが敵の数と能力の上昇に見合わない。数値設計は特に後半に行くほど雑で通常の狙撃銃とは別に対装甲用徹甲弾頭ライフルが手に入る。じゃあこれで装甲目標に有効なんだ、と思うよな?どういう計算しているか知らないけど通常の狙撃銃の方がダメージが出る。じゃあ徹甲弾ライフル役に立たないの?と思うかも知れないが射程が長い。まぁその選択が間違いだとは言わないが徹甲弾とは一体?じゃあ装甲目標はどうするのと言うとM72みたいのがあるのでそれを使う。理由は不明だが通常の攻撃と違ってM72外れない。M72で装甲を削って後は普通に延々銃で撃つ。いやぁM72で撃破出来ろよ…。


中ボス戦はM72が必要な様にギミックで開始する必要がある。じゃあギミックでどうにかなるの?と言われるとある訳ないじゃないですかーそんなの。という訳で後は普通に延々銃で撃つ。まぁこの最中も中ボスは即死クラスの攻撃をしてくるのでクイックセーブと神の加護とプレイヤーの辛抱が必要だ。先に言った様にクリアしても達成感よりも徒労感の方が強い。中ボス戦は特筆すべき雑さ。


幾つかステルスミッションがあるが(見つかったらGame Overのもある)何が凄いって敵の隣に行ったら発見されます。なるほど。LoSの通っていない敵が見えるのは隣接した時です。…なにそれ?幾つかギミックアイテムで偵察が出来る。ギミックアイテムは数が限られてる。つまり作り手の推奨はこうなる。一度失敗して覚える。あるいはクイックセーブしてギミックアイテムを使用しクイックロードする。…んー馬鹿か?これをステルスミッションって言うのは無理があるだろう。バラエティのやらせみたいなもんだぞこれ。幾つかのステルスミッションはもう速攻でステルスを諦めて殺した方が早いし楽だ。ステルスを保った方が敵の数は少なく済む(相当後半になってやっとステルス状態で攻撃が可能になる。まぁ手遅れだが)。サイレンサー付き拳銃を持ったキャラクターもいるがそもそも拳銃では一撃で死なずステルスも剥がれるので意味は無い。まぁこのゲーム全体的にフィーチャーに意味が無い物が多い(出来るのは確かだがやっても別に意味は無い)。APを消費して一時的に見える範囲が増えるとかあっても良かったんじゃないのか。単に立ってるだけの相手の足元まで匍匐前進してるってそりゃあコメディだろ。


普通に遊べたら結構面白かったんじゃないの?と思う所が非常に多い。まぁこのクイックセーブ駆使が製作者の考えるゲームなんだろう。私がだらだら遊んでたのも「レベルが上がったら楽になるのか?」とか「新しいスキルで楽になるのか?」というありもしない望みだった。当然だが全て裏切られた(笑)遊んでいて思ったのはSRPGはステージ構成が大切なんだなって事だ。思い起こせばアレもコレもステージ構成は酷かった。良かったのはシャイニングフォース1ぐらいしか思い出せない。元は同人のゲームなんだそうで、それとどれぐらい違うのかは不明。グラフィックや音楽は変更したんだろうけどステージ構成はそのままなんじゃないだろうか。

逸剑风云决/Wandering Sword

武侠/修仙モノに興味があって数値の雑さと使いづらいUIに耐えられるなら。


あまりにもだらだら書いていて自分で読むのにも酷いので書き直してる。でも酷そうだな。


当初、「问剑」というタイトルだったそうだが、後に「逸剑风云决」に変わった。開発はThe Swordman Studio。こちらも元々Xiameng Gameという社名だったが、変わったのだそうだ。画面は見ての通りOctopath Travellerの影響があり、戦闘はLive A Liveの影響があるという。修仙要素が登場したのは鬼谷八荒が初めてでは無いだろうが、システム的には影響が見られる。名前を上げた3タイトルの内、私が遊んだことがあるのが鬼谷八荒しか無いのでゲームや戦闘がどれだけ影響を受けているのかは不明。ただ、遊んでいる感じ序盤から数値は崩壊するが私の知らない残り2作品もそこまで数値は崩壊していないと思われる。


主人公は名前も容姿も固定(衣装は変化するが選べる訳では無い)である。特に音声で呼ばれる訳でも無いのでプレイヤーが名前を付けれても良かったのでは無いだろうか。江湖(簡単に言うと義侠モノ)と修仙(ファンタジー仙人モノ)の融合を目指したデザインになっているがシステム的には食い合わせが悪く、両方が両方の足を引っ張っている。様々な要素(仙丹を作ったり、釣りをしたり)があるものの、面倒さが結果を上回る。ストーリーのOFF/ONはバランスが良く無く(特に追加された要素がそう)フラグ関係は発売当初よりかなり改善されているものの、区切りをプレイヤー側が作らないと危ない。この辺は今も修正が続いているので改善される可能性はありそうだ。


中原と他に幾つかのエリアがあるが、実際には中原にほとんどのコンテンツが集中している。で、トレイラーとか見ると若干オープンワールドっぽく見えるかも知れないが実際にはJRPGであり、ストーリーラインに沿ったメインクエストとストーリーラインに直接影響しないサブクエストで構成されている。サブクエストはメインクエストの進捗に影響されるため、初期に問題になった(知らぬ間に達成不可能とかになったりした)が、現在はメインストーリーを進める前に(~のクエストが達成不可能になります。とか)警告が出る様になった。当初はバグが無数にあったが開発は精力的にバグを処理しているので現在は遊んでいてバグに遭遇しない…訳でも無いが致命的なのは余り無いと思う。


基本的にコンテンツはべらぼうに多い。RPGで街の全員聞いて回らないと気が済まない系の人は楽しめるのかも知れない。ほとんどのNPCはアイテムを所持している。


・好みのアイテム(ステータス欄にもあるが、アイテム選択時にハートマークがあるのですぐにわかる。但し+4づつしか進まず、上がるとランクが高いアイテムを要求されるため正直面倒だ)を贈り物として渡す

・好感度20になると散打が選べるようになるので戦闘を行う

・勝ったらランダムで所持アイテムの一つを貰える


武術の達人とかから教本とか貰えれば楽になったりする…訳なんだろうけど一々調べて贈り物を買いそろえて…ってのは私は面倒だなと感じた。ちなみに特定のキャラクター(20人程度いるらしい)は仲間にも出来る。クエストも含めて8人ぐらいまで(戦闘参加は主人公必須+4人まで)で、自由参加キャラクターは好感度60でパーティに誘えるようになる。更に上げるとコンパニオンクエストみたいのが発生し、成功すると専用スキルや専用武器が手に入ったりするらしい。攻略ガイドを見ているととりあえずフルパーティにする事を推奨している。


UIは発売当初より改善したものの、非常に使いづらい。使いづらさが面倒なコンテンツへのアクセスを堰き止めている。特に教本の回し読みとか「これ毎回やるのかよ…」と思うぐらい面倒。武術スキルと軽功スキルと修仙スキルは基本全キャラクターで習得させるのが望ましい…面倒ですよこれ。


戦闘はターンベースとリアルタイムを選べる。ターンベースははLive A Liveそのまんま(らしい)で、行動順毎にキャラクターが移動し、スキルを使う。行動順は素早さが加算されるので達人クラスは圧倒的に強い(例えばこちらが1回動くのに対して連続で2回とか)、主人公も強化しまくれば相当強くなるが、成長限界があるので「最強格」の一角には成れるが圧倒的に強くは多分成れない。数値デザインはかなりデタラメなので基本的には特定の場所で延々スキルポイントを稼ぎまくり、出来る強化を終えたのちに進む方が「楽」だ。何故かというとイベントでは連続戦闘が結構あり、途中で負けたら結構戻されたりするからだ(自動セーブはあるが手動の方が当然信用できる)。まぁギリギリな戦いをしたいって人向きなのかも知れないが私は負けてやり直すのが面倒なので。


ストーリー的には江湖の強いJRPGで、進展→物語→戦闘のサイクルを続ける事になる。選択肢でわずかな進捗の変化とかエンディングに影響するらしい。詳しくは知らない。全体を通して現在の内容だと凡そ30時間ぐらいのコンテンツだろうか。サブクエスト全部、とか教本収集とか始めると70時間ぐらいは必要になりそうだ。ただやり込む人に向けて調整されている訳では無いのでスクウェアとかのゲームみたいのを期待していると厳しいかも知れない。2周目コンテンツみたいのがあるのかは不明。一応クリアするとクリアポイントみたいのを付与され、次回開始時に主人公を強化した状態で始められる。

2024年2月18日日曜日

山河旅探

※前半部は1~3章部分の感想、後半部はそれ以降の感想となる。


※結論を言えば、後半部が違和感が凄すぎる非常に残念な作品。

※値段は安価なので前半部分で私個人としては元が取れたと感じている。



逆転裁判要素がとても強いのでそこが気にならないなら楽しめると思う。

そこが引っかかるなら無理だろう。

私は現在第4章(全6章)だが楽しめてると思う。


価格は\1,700円。



制作会社は奥秘之家、2012年から活動しているそうだ。中国北京を中心としたスタジオらしい。主にスマートフォン向けのゲームを制作していたそうで、PCは多分今作が初なんだろうか?

という訳でその中でもかなり影響が大きそうなのが「山河旅探」だ。原題「山河旅探」の山河とは直接的には彼等が移動に使用する外輪船「山河号」と、中国の揚子江の景色も指すのだと思う。因みに英語題は「Murders on the Yangtze River(揚子江での殺人事件)」という、なんというか…まぁイマイチなタイトルだ。英語版は当初同時発売だったが開発が難航して3月24日予定だ。他の言語に移植されるのかは不明。売れてはいるし評判も良いからスマートフォン向けに日本語版が出るのかも。


主人公は沈仲平。国民探偵とあるが、国家認定の探偵なのか不明。刑事では無いらしいのだが。弟子を伴い殺人事件に巻き込まれたり、捜査を依頼されたりする。辮髪に満洲服という清朝ならではの恰好をしているのが特徴。正式発表後、洋装姿も公開されて変更になるのかよ?と思っていたら過去にイギリスに居た時の恰好がアレだった。なお、ゲーム中に切り替えが可能。まぁ満洲服姿に扇子を持つ格好は決まってるのでこちらの方が良いんじゃないだろうか。


清朝末期だけあって科挙の廃止や西洋文明との摩擦とかも扱われる。開発によると考証は時間を掛けたとの事。助手や記者の格好を見るとまぁそこはそれエンターテインメントを重視した作品であり、そこまでがんじがらめににはなっていないのだと思う。


逆転裁判において、始まった瞬間にうんざりする「探偵パート」は繰り返しを避ける為にひたすらフラグ探しをしなくて済む構造になっている。なので引き延ばし要素みたいのは余り無い。佳境に入ってからの相手証言の穴を付く構造や、演出(特に音楽)は半笑いになるぐらい逆転裁判そのままだ。なのでここで引っかかるか、そうじゃないかがプレイヤーが受け入れられる分水嶺になると思う。現状、中国においてはかなり受け入れられているのだろう。舞台が中国だからなのか、このゲームの出来が受け入れられているのは私には判断が付かない。


音声はパートボイス。テキストスピードは瞬間表示には出来ないものの、許容範囲。テキストは専門用語を除けば比較的平易で、ある程度中国語の知識があれば話を追う事は出来るだろう。仮に日本語版が出るとしても大人(たいじん)が訳されたり、先生が「さん」付けになったら興覚めなので多少読めるなら中国語で遊ぶのを推奨する。英語では…わからん。中国ゲームの英訳版って良かった印象は私には無いので未知数だ。因みにイギリス時代のシーンでは文章は中国語表示だが、音声は英語になる。この辺は凝った作りだ。


オリジナル要素として、リアルタイム論陣(正式名称は知らない。今適当につけた)があり、物凄い早口で議論を行うモードがある。正しい選択をすると相手側を押し、間違うと押されてしまう。選択に時間を掛け過ぎたり、押されきったりするとゲームオーバーだ。まぁゲームオーバーになってもオートセーブがあるのでやり直し感はそうでもない。ミステリー要素はうーん…本当に逆転裁判っぽい話が多く、ミステリー目的だったら多分駄目だろう。つまりオチから逆算されて作られている話が基本で、ゲームとしては問題無いと私は思うが、ミステリーマニアが期待する様な要素は無いと思う。まぁミステリー要素を期待するのならゲームってあまり媒体として適して居ないんじゃないの?というのが私の見解なので、これは人によって見方が違いそうだ。


グラフィックは立ち絵はリアルな等身だが、基本3D描画された2Dのデフォルメキャラ等身で展開される。背景は水墨画っぽい線で中国感を表している様に感じられる。


逆転裁判フォロワーであるのは間違いないが、清朝末期を舞台に辮髪のハンサムが扇子を持って捜査を行う、というのはこの作品ならではであるのは間違いない。そこに魅力を感じるのであればこの作品は期待に応えてくれるゲームだと思う。功夫のゲーム以外で拱手を見る事はそうそう無いだろうし。伝承関係や専門用語はゲーム内に用語辞典があるのでさっぱりわからんって事にはならないと思う。章の間に表示される「山河号」での移動シーンは美しい。


UIはマウス+キーボードとジョイスティック双方に対応しているが、若干の混乱が見られる。用語辞典関係は少し使いづらい。その他に関しては若干レスポンスが悪い印象を受けるがゲームとしては問題無い範囲だと思う。


※ここから後半部の感想となる。ネタバレしたくないがすると思う。未プレイの方は読まない方がいい。

2024年1月27日土曜日

2023年ベスト&ワースト

ベスト&ワーストは私が単にその年遊んだゲームから選ぶ代物で発売年等は一切考慮しない。 

2023年ベストゲーム

HoI4 + End of a New Beginning(PC) 

今までHoI4とBlackIceを一番良く遊んでいたが、他にも有名なMODがあるので遊んでみたのがEnd of a New Beginning

超大作なMODでHoI4上で1857年~1930年を扱う。まだ絶賛制作中なので色々問題もあるが遊ぶには支障は…それほどないか?

鉄道も未発達なので前線に1個軍を送るだけでも負荷は凄い高い。当然だが要塞の価値も跳ね上がる。

Victoria3も持っているのならこれはこれで楽しめるのでは無いだろうか。切り口が当然全然違うので。スクリプト万歳とはいえ、プロシアがドイツに変わっていくのは本当に詐欺みたいなダイナミックさ。ビスマルクって本当に凄いと体感できる。

次点はHoI4 + BlackIce Test

最新のシステムに対応しつつ、独自要素を膨大に入れてきているのでとても興味深い。化学工場とかの入ったのも驚いたが、一番驚いたのが食料と燃料供給(冬季は暖房で消費が上昇する)のシステムがついたこと。つまり平時にはどちらも100%供給を目指すのだろうが、戦時にはどんどん悪化する。様々なテクノロジーで改善はしていくが、「戦時中なのでこれで我慢しろ」ってのがどんどん悪化する…のかな?まぁ私がプレイしているときは開戦しなかったので実際にどうなるのかまだわかっていない。フィンランド国境とかに山脈みたいな侵入禁止ラインが出来たので、今までみたいに薄い防衛線を張る必要が無くなった?今後が楽しみだ。

2023年ベストストラテジー 

Kohan 2: Kings of War(PC) 

2004年発売のゲームで、現在の環境で色々動かすのが面倒なものの、ようやくまともに動かせる様になった。RTSの中では今でも一番好きな作品だ。次点はDawn of War。とはいえこれと同じ年の発売じゃなければTimeGate Studiosの運命もかなり違ったんだろうな…。

精神的続編を出したい、みたいなSteamの書き込みがあったものの、続報は無い。まぁパブリッシャーが凄い問題のある会社だったらしく、現在発売されているのもある意味奇跡らしいので(一時期Steamからも消えていた)今買えるのは幸運なのだろう。まぁ新しいユーザーが増える可能性は低いんだろうけど…。

2023年ベストRPG 

異夢迷都/Mato Anomalies(PC) 

…えー。このゲームをベストに入れるのは若干の抵抗が無いでも無いのだが、灵乌路人のArrowiz時代最後のゲームだし、入れた。当初のゲームとは大幅に違うらしいが、何より遊べたのは本当に良かった。DLCは違う人がシナリオを書いているので(読めばわかる)意欲は急速に消え、そのままだ。

ネットでは機械翻訳だ、とか書いている人もいるけどこれ多人数で訳しているからで機械翻訳では無いだろう。機械翻訳と言っている人は機械翻訳に夢見すぎなんじゃないのか。

ゲームとしてはRPG要素のあるADVという感じでRPGとしては弱い感じがする。要素はもうちょっと練り込まれていたら評価も変わったのかも知れないが、まぁ言ってもしょうがない話か。

次点としては本当に様々な問題を解決して発売に導かれたPhantasie Memorial Setを。

日本ではスタークラフト社から1~3まで発売され日本だけ4も出た…まぁ4は「出てしまった」の方が正しいんだろうが。ダグラス・ウッドの作品はスタークラフトのお陰で日本人は大半を触れる事が出来たのは良かったことだと思う。

2023年ベストドライブゲーム 

Forza Horizon 5(PC) 

結局ドライブゲームはほぼこれしか遊んでいない。投入が遅れてた車も加わり、ランチアとかも選べるように。DLCが増えているがまぁ…興味ねぇなってスーパーカーばっかりでもう少し走ってみたい車を出して欲しいが需要が無いのかね。結局S13ばっかり乗ってる。適当にただ走るだけで面白いというのは素晴らしいと思う。

2023年ベストサウンドトラック 

Kohan 2:Kings of War(PC) 

世間的にはElder Scrollsシリーズで知られているのだろうJeremy Souleの作曲で、まぁ似たような曲が多い。ただ、ゲームにとても合っていると思うし、何より盛り上がる。

ゲームの音楽は何にせよ、どんなベクトルにせよゲームを盛り上げる曲であって欲しい。環境音ブームは収まったとは思うが今でもある。「映画では音楽は主張していないだろ?」と作曲家が昔インタビューで答えていたが、観るのに集中する映画に対してゲームは他にもやる事があるんだから映画以上に音楽は主張が必要だろう。音楽はゲームの情報元(プレイヤーに状況を伝える)でもあるのだから主張は必要なはずだ。

2023年ワーストゲーム

PENNY BLOOD: HELLBOUND(PC) 

クローズドベータだがNDAは無い。技術力のあるスタッフが作ってるんだろうけど(NatsumeAtari)画面がビカビカする割には凄い地味なゲームで死んでも強くなれる!と98%ぐらいの嘘と賽の河原みたいな内容。作業度は非常に高く達成感を際限なく上回る徒労感を貴方に。乱数要素が非常にしょぼく別に何を引けたから楽になる訳でもない。1が1.1どころか1.01ぐらいしか変化しない。そしてスキルのシナジーも無い。Vampire Survivorsの後にそんな前時代的なシステム出すのはどうなのよ。

2023年ワーストACTゲーム

En Garde!(PC) 

単純に面白く無く、環境でひっくり返せと言う割には敵は密着してくるのでせっかくのフェンシングアクションは無意味。カウンターアタックの無いArkham Asylumの様なもの。ただ移動する場面が多く、別にそれが面白さに何一つ貢献しない。処刑系のアクション(特定状態の敵を一撃死させるやつ)があれば大分印象が変わったのだろうが、90年代後期のカプコンアクションゲームみたいな意味の無いキー連打のボコボコアクションで苦虫を噛み締める羽目に。

2022年ワーストRPGゲーム

Baldur's Gate3(PC) 

量が自慢のラーメン屋みたいなゲーム。量は凄いんだろ、多分。量が自慢なのに壁に「上手な食べ方のルール」みたいのがベタベタ貼ってある。会計は済んでるから途中で店を出た。量以外に褒める所?無いよ。

2023年ワーストADVゲーム

Oxenfree(PC) 

なんだこれ、以外の感想が中々浮かばないほど、俺の作ったシナリオを見せてやる、ほら見せるだけ(と言って箱を閉じる)。見たいだろ?みたいなゲーム。

いや、別にいいわ、間に合ってます。

2023年最もガッカリしたゲーム 

Against the Storm(PC) 

永久にチュートリアルが続くというジャンルがあるようだがこれがそう。一つチュートリアルが終わり、チュートリアルVer1.1に。次にチュートリアルVer1.1b…。デザイン的にも特に見るべき部分も無く、意味を感じないプレイをひたすら続ける事になる。

非常に評判が良いゲームなので少し期待していたのだが、評判と個人の好みに相関関係は無いというのを噛み締められたのでそこには意味があったと思う。

2024年展望

Black Myth Wukongが出る。出てもウチのPCで遊べるほど動くのか?駄目っぽいなぁ…。

山河旅探。2023年ってなってたけど結局出なかった。2024年には出るか、出ないかどっちかだろう(当たり前だ)。発売日が1月31日に決定してなんかメインヴィジュアルがスゲェ変わっていてショック。いやあの辮髪が良かったのに凡庸な洋装になっちゃうの?まぁ出たらわかるか…。

Project 0。続報は特に無い。まぁ日本で遊べるのかも不明。と思っていたら11月にテストが始まり1月に制作班が解散したと知った。そりゃないぜ。

Baldur's Gate3

※これプレイしながらだらだら書いてます。

※結論を先に言うと第3章でプレイを放棄しています。


私は年に1回ぐらい「RPGを遊びたい病」に罹る。特に年末に。

で、今回買ったのがBaldur's Gate3。(以下BG3)製作はLarian Studios。Divinityシリーズで有名。Divinityは何本か遊んだが、初期のDivinity: Original Sin(私はBackerだった)が恐ろしく酷く、幼稚園の保母さん気分が味わえる悲惨なゲームだった。散々アップデートを繰り返し、かなりマシになった(でも相変わらず酷い)。戦闘が難しいのが売りらしいが正直良く覚えていない。覚えているのはパーティ内でジャンケンしないと何も決められないという謎の仕様だ。

Original Sin2も出たが何の期待もしていなかったので遊んでいない。という訳で色々Steamで探したが消去法でBG3にした。最近流行りの超要求スペック大のAAAだけあってSSD必須。Starfieldも買っていないのだが宇宙物って徒労感が強い印象があって手を出さなかった。安くなったら買うのかも知れないが。あれに限らないがサンドボックス要素って私は好きじゃないので不要。他にリソース割いてくれよ。

脱線した。BG3はD&Dの…何版?を基にしたCRPGだ。BG1とBG2は遊んだ事はあるのだがどちらもそんなに遊んでおらず特に記憶も無い。正直言えばD&Dルールの作品で面白かったと思ったのはPool of Radianceぐらいかなぁ…あれも難しくて途中で投げたけど。あれよりは簡単だがBG3は戦闘がきつい。私は最初から迷わず「探索者」(一番簡単なやつ)を選んだがもう2段階ぐらい低いのあってもいいだろってぐらいきつい。もっとも赤箱みたいにファイターでHP8って事は無いのだが「やりがい」を求める人向けの難易度だ。

戦闘の難易度も高いのも気になるが一番気になるのはカメラ。普段でも「使いづらいなコレ…」なのだが戦闘になるとさらにアングルがロックされる。モード切替も出来るがカメラの距離を伸ばすレンジが異常に小さく(オブジェクトが多すぎて負荷が高くなるからか?)敵がどこにいるのかわからない。行動順パネルには表示されているものの、場所も方角もわからない。こういう戦術系にありがちだが戦闘時は敵が高所で有利な場所にいるのでヴァンダルハーツみたいに思える。で、敵の8割ぐらいは遠距離武器か魔法を連射してくるので待ちガイル対ザンギエフ気分を味わえる。

BG1とBG2は特に記憶に残っていないと書いた通り、BG3を遊んで「Baldur's Gateっぽいな」とは思わなかった。が、凄いDragon Age: Originsっぽいね。特に露骨にロマンス…いやこれのどこがロマンスなのか…「気持ちに寄り添う」=セックスというテイストレスな野営地での会話は溜息が出る。こういうの好きな人もいるのだろうが私はこういうポーキーズみたいな要素入れるのって嫌悪感の方が強い。即物的なのがファンタジーっぽいとでも言うつもりなのか?小説のドラゴンランスでももっとマシだっただろ。

上に上げた通り、会話は全体的にパッとしない。10点満点で最大7点ぐらいの会話がフル音声で続く。最初は我慢してみていたが、今はスペースキーを適宜押して進めている。別に読んだって意味が無いんだよ…ジャーナルで全て済む。重要な会話ぐらい読む意味があるものにしてくれないか。この辺もDragon Ageに似てるな。つまらないって事は無いのだが凄い歪な作品だ。糞難しい戦闘、洒落にならないカメラ、味の無い会話。豪華で過剰なのは確かだがこれが2023年にもなって絶賛されたというのは正直不思議だ。プレイヤー数のパイが膨大になったからなのか?それともユーザーの好みが変わったからなのか?傑作という声も非常に多いのだが、私は出来が悪い、とは思わないがそこまでの傑作とは思えない。私が歪んでいるというのはその通りだと思うがこのゲームだって相当歪んでいると思うぞ。

序盤を除けばBG3よりはPillars of Eternity(以下PoE)の方が傑作だと思う。BG3がここまで評価されるのなら、PoEだってもっと評価されても良いと思うよ。シナリオも語りも会話も二段階ぐらい上だと思うし。BG3は平均よりちょい上ぐらいのマスターだとしたら、PoEは物凄いベテランのマスター感覚だ。BG3は割と話が進んでも「ふぅん」ぐらいにしか思わないのが残念だ。まぁD&Dであるのは結構足枷になってるんじゃないのか?PoEは序盤面白くないが、ギアがどんどん上がっていく。BG3はギアが上がるのは戦闘ぐらいだ。出来る事が増えていくから。会話?場当たりで問題無いじゃないですか。PoEはパーティメンバーの殆どが所謂一癖も二癖もで済まない「厄介な」ヤツばかりなのだがBG3は厄介な人ってアスタリオンぐらいしかいない。Diablo3みたいなパーティ会話(現在のバージョンでは完全にオミットされた。あれ好きだったんだが)はBG3でもあるのだが、アレ妙なラグが無いですか?もっとテンポ良く話した方が良いと思う。FDDでデータ読み込んでるみたいな間があって、ノリが悪い。

要求するスペックのPC、ハードがあるのなら買って損の無い作品であるのだろう。多分。ただ、Dragon Age臭いのは正直鼻につくし、PoEより勝っているのはグラフィックぐらいしか感じないのは期待外れ感が強い。PoEは何周か遊んだがBG3を何周もするのか?しない気がするなぁ…。ああ、マップ。このゲーム眉間に皺がよる要素が多いのは既に述べたがマップが酷い。レジェンドはほとんどなく、自分で書けって事らしい。馬鹿か?主人公が向いている方向も表示してくれないので十字路に居るとどっちを向いているのかわからない。マップを北固定にして、歩いて確認する事になる。凄い前近代的な作りだ。DoSからの伝統らしいがクエストで「〇〇を探せ」みたいに出ても結構な割合で場所も方角も話に出ない。まぁマスターが下手だからなんだろう。

BG1、BG2を旬な頃に遊んでいればまた感想は変わったのかも知れない。残念ながら発売された頃に私は全然興味が無かったし、思い起こせばDeus Exを遊んだのは2004年ぐらいだったが物凄い楽しめた。BG1を初めて遊んだのは2018年か2019年頃。まぁ遅すぎたわな。この作品は今とても旬ではあるし、力作であるのは間違いない。なので興味ある人は遊んでおいた方が良いのだろう。プレイ出来る環境があるのなら。旬が過ぎたら未見のどんなゲームだろうと見劣りする。BG3の旬がどれだけ続くのかはわからないが、どんな、如何なるゲームであろうと旬はある。「名作は不滅である」系の妄言を抜かす人もいるけどあんなのウソだから興味があるゲームは旬の内に楽しんだ方がいい。

PoEを作ったのはObsidian Entertainmentという会社だが、その前身はBlack Isle Studiosという。聞いた事無いって人もいるだろうけど、Falloutは知ってるだろう。Fallout1と2を作ったのがBlack Isle Studiosだ。因みにObsidian EntertainmentはFallout3のスピンオフである、Fallout: New Vegasを作った。興味深い事に、Black Isle Studiosのキャンセルされた作品にBaldur’s Gate III:The Black Houndというのがあるそうだ。当然Larianのとは全く関係が無い。

この作品で驚いたのがアライメントが無い事。大体のD&Dのゲームはあると思う…余り自信無いが、今の版のはアライメントが無いのか?と思って調べたら現在も存在するし、Larianが入れない(要素は入れるがゲームとしては実装しない)と判断したのだそうだ。入れたら色々面倒になるから英断なんだろう。

今知ったがD&Dの5版が元らしい。3.5版を基にしたみたいなレビューを昔他のゲームで目にしたがもう5版なのか…。

で驚いたのがこの記事

私はForgotten Realmsの世界って全然知らないのだが各ゲームの距離はこんなに近かったのか。書いていて思い出したのが10年以上前だと思うが、TRPG現役の人に「今もForgotten Realmsが人気あるの?」と聞いたら「今人気あるのはEberronですね」Eberron?何それ聞いた事ない…。見せて貰うと空中に建物みたいのが浮かんでる。どんな世界なの?「簡単に言うとファイナルファンタジーです」。私のD&D知識は赤箱ぐらいなので今は何の世界が人気あるのかは知らない。BG3でも採用されているぐらいだからForgotten Realmsなんだろうか。

で、第2章終わって第3章へ。巷で言われてる「クエストに多彩な攻略法が」みたいのは全部ウソです。2章辺りから収束化して全然遊びが無い。Neverwinter Nightsみたいになる。マスタリングは最初から全然上手じゃないが、進めば進むほど「下手」になる。マスターは興に乗ってるんだろうが、プレイヤーは時計を気にしだすようなアレだ。「シナリオ」も加速的に陳腐になり…BG3はTRPGの再現みたいな紹介が記事であったが、TRPGで「コレ」ならTRPGである意味が無い…これは普通のCRPGだ。しかもかなり昔の。BGっぽいと言われれば確かにそうなのかも知れない。BGシリーズに初めて触れた人には新鮮なんだろうか?がっかりしたのかと言うと期待値はそんなに高く無かった(DoS1の印象で)のでそれほどがっかりはしていない。GOTY候補作品と私の相性は本当に悪くなったな、というのが一番の印象。クリアするのかと言われると多分1回ぐらいはクリアするのかな。

そして第3章…どれぐらいかわからないが、いやぁ本当に下手クソだわ。マスタリング。出来もしねぇならシティアドベンチャー入れんなよ。場所を探せ、住所がわかった。で、その住所の場所はどこ?「さぁ?」作った奴は馬鹿か?聞く相手も居ない。ただウロウロ勝手に玄関開けて調査するだけ。で、その調べている場所が目的の住所なのかって…さぁ?いつの時代のゲームなんだよ。そんなの30年以上前に駄目出しが出た代物だぞ。マスタリングが下手は言い過ぎました、修正します。ドヘタ糞。

Altで梯子とか登れる岩場とかハイライト表示しても良く無いか?「自分達で道を見つけ出しTRPG気分を味わって欲しい!」とか思ってるかも知れないが、扉の向こうに行くにはカメラを回すか、カメラを結構先に進めるかをしてクリック。という前近代的糞操作でそんな寝言言われても困るわ。MODでWASDになるのあるらしいけど、それ入れた方が良さそう。行きたい場所をクリックしたらなんだか訳の分からない移動を始めて明後日の方向へ走り出すのもDragon Age的だなぁ。

Dragon Age以下だなと思うのは、都合の良い時だけ「もちろんRPで」って言いつつ、都合が悪くなると「いや、それはシステムで」ってなるんだよ。これでシステムが素晴らしいのなら良いんだろうけど前近代的制限満載だ。多分Larianの想定は全部のキャラをそれぞれのプレイヤーが操作するのを想定しているのだろう。

一番マシなのは第1章で、次に酷いのが第2章、第3章?わからん。下層地区だかに入った辺りでうんざりして止めた。出来の悪いポイント&クリックのAdvに糞面倒でつまらないRPG要素が入っているゲームというのが私の印象だ。今はPoEを遊んでる。