2018年2月3日土曜日

ガチャは駄目なら、何だったら許容できるのか?

今まで色々問題にはなっていたが、突然Star Wars BattlefrontⅡで一気に燃え上がってOverwatchにまで延焼する騒ぎになっている。

ただ、こう感じている人も多いのだろうけど、「もう今までの収益モデルでは開発費をペイ出来ないんじゃないのか?」というのが明確になってしまったという事だ。
20年前と同じ値段で開発費だけ莫大に上昇している(とは言っても市場も爆発的にデカくなってるのだが)中、今までの本数ベース(しかもほとんどの場合、すぐに売り上げは急降下してゆく)で、プレイヤーに忘れ去られないよう、複数会社でコンスタントに発売してゆくのは市場の要求もあるのだろうがプレイヤーの興味を惹き続けるのは難しい(とは言っても今更降りられない)悪循環の中で「…ガチャ行ってみるか」という流れは驚くほどの事でも無いと思う。

今までも似たような課金を行ったゲームがあるのに、突然燃え上がったのはStar Warsのネームバリューなんだろうか。「ルートボックスにゴミしか入っていない!」とニュースになっていたが、Overwatchだってゴミしか入っていなかった。「日本のだってそうだろ」という意見も聞くが、私から見るとガチャに掛かる値段はさておき、その中身は日本の方が数倍マシだ。海外のAAAのガチャは例えばゲームの全てのアイテムを一つの袋に入れて、その中から4つみたいなドロップをする。まぁ本当にゴミしか入っていない。YouTube
とかに100個開けてみた、みたいな動画が山ほどあるが、Overwatchだと50個で$40だそうだ。つまり200個のゴミを$40で買う計算になる。


OVERWATCH UPRISING 101X LOOT BOX OPENING!? l OVERWATCH LOOT BOX OPENING!!

因みに大当たりがスキンだが、色違いが幾つもあり、そもそもどのキャラクターが出るかわからない。既に持ってるアイテムも出る(その場合には救済策としてゲーム内で使用できるコインに換金される)…まぁコインでルートボックスを買えるから良心的?だが、欲しいアイテムが出る可能性が0.1%以下というのは正常なシステムだとは私には思えない。

海外のAAAタイトルは大体$60ぐらいだが、もうどう見てもそれではペイ出来ないようなタイトルが沢山ある。自動生成のミドルウェア等である程度は機械化出来た、とは言っても洒落にならないマンパワーが必要な部分はどうしようも無い。
Steamで光栄のゲームが$99で驚かれたりしていたが、色々と条件が重なってあの値段なのだろうけど、今どきのAAAが$60(Witcher3が$40とか無理がありすぎる)というのが無理がある。とは言え、ガチャのように1%のプレイヤーが99%分の負担をするのが正しいのか、それとも全員が$200払えばいいのか難しい所だ。全員が負担するのは多分無理だろうから、$60で売ってDLC(武器スキンとかのコストの低い物)で稼ぐのが一番軋轢の少ない方法なんだろうか。ただ、それでも明らかに割に合わなくなっているようなので(何故ならゲームが外れたらDLC以前の問題になってしまう)Evolveみたいな事態になったら目も当てられない。

私個人としてはPay to Winを否定する気は無いのだが、採用したら燃え上がるのが確実なだけに採用に踏み切る所は少ないだろう。(まぁ先にも書いたが、私は金払ってるプレイヤーが有利になるのが間違っているとは思わない。そもそもPCのスペック、回線の品質とかも違う訳で)プレイヤーの善意とか言うのは都市伝説に過ぎないので、作っている側はやはりなんとか効率的に金を集める仕組みを考えなければならないのだろう。一時期Season Passが流行ったが、普及していないところを見るとあまり上手くいっていないのだろうか。

長々と書いたが、「ガチャ=悪」という事は無いとは思う。その、ゴミ袋じゃなければ、だが。日本でのガチャはそんなに酷い代物では無い様に思う(特定カード☆5が出ない!とか言うのはまた別な問題だろう)が、海外でのルートボックスは今すぐ直さないとダメだろう。アレがギャンブルか?と言われたら正直ギャンブル以下だ。ゴミ漁りとでも言うか。なのでルートボックスの中身をまともな物にして軟着陸するのがベストではないだろうか。今は着陸許可すら下りそうに無いが、炎上しない位置を探っていくのしか無いのでは。

もっとも燃え上がっているのが実際買うユーザーかどうか?というとそれもまた疑問だが。