2016年2月21日日曜日

XCOM2

色々詰め込みすぎ。

Official XCOM 2 "Retaliation" Trailer

色々と無意味なフィーチャーを詰め込んだ挙句本編はパッとしない。
  • ゲームに直接関係しない世界設定
  • 未完成なUI
  • 全く盛り上がらないレベルデザイン
  • 崩壊したマネージメント
  • しょぼいカスタマイズ要素
そういう需要が多いのか不必要なまでの単純化が図られていて、データサイズは馬鹿でかいが、ゲームとしては非常に薄っぺらい物となった。Fallout4と同じくCoD症候群に感染して武器のカスタマイズとかいう訳のわからない要素がある。

降伏した地球を舞台にレジスタンス活動を行う。というのがおおまかなストーリーだが、ゲーム中にそれが効果的に働くことが全くない。押されている感じも押し返している感じもどちらも感じない。ふらふらと飛んでいってそこでぼんやりとミッションを行うのを繰り返すゲームになっている。
XCOM2とXCOMどちらが絶望的な状況かと言えばXCOMの方が絶望的な状況だ。それじゃあXCOM2のストーリーに意味が無いのでは無いのか?シド・マイヤーの言う所の興味深い選択が全くない。興味深い選択をぶち壊す一番の理由は戦闘以外のミッションがただそこで数日過ごすだけ。数日過ごすとポップアップが開いて終わり。10年前のゲームの忠実なリメイクです。と言っても通じるような簡素さだ。

UIはβ版みたいな出来で、不出来なところは本当に未完成のような印象を与える。一々メニューを開かないと研究が可能なのか、それとも現在必要な研究が無いのかわからない。建築に関しても同様でPC版はWasteland 2みたいにコンソール版のβなのか?というぐらい出来損ないだ。戦闘のレンジ表示も非常に出来が悪い。信じられないが前作より酷い仕上がりだ。

戦闘は「企画の段階では面白そうに思えたんですよ」という感じ。隠密行動にはほとんど意味が無い。単に最初の攻撃イニシアチブがプレイヤー側にあるだけだが、そのために無駄にターン数を消費する…のを防ぐためにターン制限を付けるという馬鹿げた選択をした。典型的な「何かくっつけても駄目な物は駄目」というデザインだ。戦闘の下駄は別に批難される事では無いのだが、あからさまな誤魔化しが下手くそすぎる。かなり高確率で敵のHPを1だけ残すのはわかりやすすぎる。戦闘は終始盛り上がらない。似たような戦闘がひたすら続くだけでXCOM以上にバリエーションに欠ける。これは完全に予想外だった。前作のそこが不評だったから強化したんじゃなかったのか?

研究者、技術者のマネージメントは完全に蛇足。別にカウントだけで問題無いんじゃないのか?2種類しかパラメータが無いのに、わざわざ名前と容姿がジェネレートする必要があるのか?スポーツゲームで「観客にも名前があります!」程度の無意味さ。どういう意図でこんな要素入れたのだろう。Civilizationで研究者に「John Smith」だったからって「おお!John Smithか!」なんて思わないだろう。拠点としての母艦は前作の地下基地以上に狭く(まぁそりゃそうだが)確実なマネージメントが必要なのか?と思ったらあっさり全種類作れて(しかも幾つかの設備は無意味)、隣接の要素も無い。何故空飛ぶ要塞にしたのか?前作のように輸送機が飛ぶのと何が違うのか?…まぁ航空優勢が取られている状態であのデカイ代物が敵に気づかれずにふらふら飛んでいる(ステルスとかかも知れないが、目視可能な標的だろう?)事の理由としてのレジスタンス活動かと思ったら拠点は最初からあるという…。

選び甲斐の無いキャラクターのカスタマイズだが、「隊員に抜擢してから」カスタマイズする?プレイヤーとキャラクターをなんだと思っているのか。キャラクターを車か何かと勘違いしているのか?プレイヤーにキャラクターを印象づけるためにカスタマイズするんじゃないのか?カスタマイズしてからキャラクターを雇うべきだろう。これはいくらなんでも不勉強すぎる。前作以上に無味乾燥なキャラクターの扱いだ。バーの写真は何の意味があるのか?わざわざ文章まで書けるのに。武器にペイントしたり、名前を付けるのはコマンダーの仕事なのか?兵士が勝手にやるならともかく、上から「今日からお前の武器はGolden Gunだ」とかやるのか?

色々なレビューを読んでいると私が遊んでいるこのゲームは他のみんなが遊んでいるゲームと違うのか?というぐらい全然違う。本当に私が遊んでいるのはXCOM2なのか?✕©0ШZだったりするのか。

ミッションのバリエーションは絶対に必要だったと思う。今は全滅か、指定ポイントまで行くか。の2種類しか無い。レジスタンス設定なのだから、退却戦とか、防衛戦とかもっとバリエーションがあってしかるべきだろう。大昔のRTS以上にバリエーションに欠けるのは問題だと思う。最初のC&Cですら、もっとバリエーションに富んでいた。1980年代ならこのバリエーションでも良かったかも知れないが、今は2016年だ。今の内容では$20程度のゲームだ。その値段なら前作であるXCOMのコンプリートを買うほうが何倍も価値がある。

2016年2月6日土曜日

ぼくたちのギャルゲークロニクル


完全にカタログ。
「900超タイトルから240タイトルを厳選して~」だそうだが、アマガミは載っていない。何故?
巻末にギャルゲー完全カタログとあるが、ヒロインドリームも載っていないし、PCエンジンからスタートになっている。(ファミリーソフト系のゲームが全く載っていないのは意図的なのか?)ワルキューレの冒険、マドゥーラの翼とかは違うのか?まぁその辺は監修者はタイムギャルがギャルゲーの起こり、という認識だからなのか。何はともあれ、「完全」は言い過ぎ。Wikipediaであれば「独自研究」と付けられるレベルだ。

ほとんどのページがカラーで画面写真が豊富ではあるので、ほとんどがビジュアルシーンだが、一部UIも載っているので全く知らない作品がどんなUIか知る事ができる。なのでUIが見たかったら価値は十分にあると思う。知らない昔のギャルゲーに興味のある人(そんな人がいるのか…)には画面写真付きで240本も載っているカタログなので価値は十分にある。特定のゲームに思い入れがある人にはまったくもって物足りない以外の何物でもないので全くオススメできない。

ギャルゲー歴の長い人には「ひょっとして俺の知らないギャルゲーがあるかも…」と期待を抱く人もいるかも知れないが、そんなソフトは一本も載っていませんので期待は外れると思う。

結婚~Marriage~の記事の記述だけ見ると、PS版はSS版から卒業Mのキャラクターが消えただけ、にしか見えないが実際にはSS版(から卒業Mのキャラクターを抜いた)のパワーアップ版だ。SS版はシナリオらしいシナリオは無いが、PS版は完全なシナリオ型のゲームになっている。「結婚資金を~」の記述もあるが、シナリオがほとんど存在しないため、下手すると速攻で終わって結婚資金が無いのに比べ、PS版では金の使いみちがステータスアップしかないので、エンディングまで到達できる状態なら、よほどの事がない限り金には困らない。(そもそも資金でエンディングの文章が少し違うぐらいしか差が無い)

ファイアーウーマン纏組のイベントグラフィックは本当に厳選された物を選んでいる。本編で表示されるイベント画像は8ビットのマシンでスキャンしたような強烈な画像だ。触れられていないのが残念だが、ドット絵は凄い丁寧に描かれているのと、ゲームとしてもかなり面白い。
100種類ぐらいある技(部活とかで手に入る)組み合わせて使用するが、技の速度、威力以外にも無敵判定とかあるので組み合わせは膨大だ。ちなみに主人公のライバルが八極拳を使う。


動画の後半にもあるが、多対多(4x4)まであるので前後に使用できる技も重要になる。例えば、打開とか旋風脚とかだ。
紹介では単純と書かれているが、これが単純ならゲームの80%は単純じゃないのか?

ヒロインドリームが載っていないのは何故だ?

他にも載っていないゲームは一杯あるが、これは載せてもいいんじゃないのか?(初恋ばれんたいん、とかはしょうがないとしても)



ゲームデザインを研究しているなら、アマガミ(PS2版でも可。背景を堪能したいならVita版)ぐらいは見ておいた方が良いと思う。タイムスライス型のシステムの最後だからだ。同級生からやるのが筋かも知れないが、どんなシステムかは自分の目で確かめるのが一番だと思う。
ラブプラス(DS版のプラスがベスト。Newは不要)も…と言いたい所だが、何にしてもべらぼうに時間の掛かるゲームなので(一通り見るとなると実際の時間で1年掛かる)、難しい所。

パッケージが山積みの写真にできたてハイスクールが載っているが何故か完全リストには載っていない…。