2013年9月28日土曜日

Shadowrun Returns

Gamespot掲載の予告編

Shadowrun(のタイトルロゴ)が帰ってきた!
という訳で昔発売になったShadowrunタイトルとはあまり関係が無く、あくまでもオリジナルのRPGが帰ってきた、という珍しい作品。
Shadowrunの舞台は簡単に述べるとサイバーパンク版ファンタジーRPGだ。FASA版は持っている人に見せて貰った事があるが、特に感銘を受けた記憶は無い。

Kickstarterで始まった時にはSNES版の移植だと思っていたので、実際のゲーム画面を初めて見たのはSteamで発売1週間を切った時だった。Deluxe版には音楽集(MP3)と200ページ程のアンソロジー本が付いてくる。価格は$15で後から買うことも出来るので、ゲーム本体を買って気に入ってから(あるいはShadowrunの世界観に興味があるなら)買うのは良さそうだ。ゲーム本体は$20なので安価で、エディターも付いてくる。エディターが付いているRPGというのは久々に聞いた気がする。Neverwinter Nights以来だろうか。

ゲームは戦闘以外はFallout(1と2)の雰囲気に似ており、戦闘はXCOM(Firaxisの方)にとても似ている。そのためゲームデザインとしてこのゲームならでは、というのは元々のShadowrunに負う所が多いのでは無いだろうか。とりあえず評判を見ている限り、損ねては居ないという事らしい(オリジナルを知らないので私にはその辺がわからない)。ゲームとして特徴的なのはダイアログで、キャラクターの行動を示す表現が非常に多く、元々のRPGっぽい印象をプレイヤーに与える。恐らくこれがShadowrun Returnsの一番の魅力だと感じる。ドイツ系RPGのような地の文章のような難しさは無く、文章は非常に読みやすい。会話分は短い物が多いのだが、印象的なキャラクターも多く登場人物も多いのでバラエティに飛んでいる。

通貨が新円だったりとか所謂サイバーパンク的なノリはもう目新しい物では無いが、唐突に使われる変な日本語(omaeとか)とかエルフが高級なスーツを着ていたりオーガの用心棒とかはShadowrunが走りだけあって単なる耳の尖ったキャラクターだったり、なりのデカイだけで頭の悪い用心棒だったりはしない。Shadowrunを知らなくても楽しめるぐらいの世界観の構築だが、恐らく詳しければもっと楽しめるものだと思われる。私は全く知らないのでその辺の楽しみ方はわからないが、そういう楽しみが出来るぐらいの密度を持つ作品だと思う。

  • タクティカルな戦闘が好き
  • 世界観の密度が高い物が好き
  • ストーリーが良ければ多少一本道でも気にしない
  • Shadowrunの世界観が好き
  • ファンタジー以外のRPGを遊んでみたい
  • 音声が無くても大丈夫
  • 自分のキャラクターが多少おかしな格好をしても気にしない
この中で幾つか当てはまる物がある(自分で譲れないモノ以外)のだったら買っても「損した」とは思わないだろう。まぁ$20だしね。Deluxe版($35)でも十分元は取れると思う。RPGに限らない話だが楽しめるかどうかは自分がどれだけ「勝手に楽しめ」るかという部分が大きいのだと思うし、だから「勝手に楽しめ」るタイプのプレイヤーならこのゲームはかなり楽しめる部類に入る。気力があるならエディターでシナリオを組む事ができるし、Steamで共有もされているので他のプレイヤーが作ったコンテンツも楽しむことができる。

Jordan Weismanが歩いた苦難はKickstarterでロゴの変遷を見るとわかりやすい。ただ、この作品の支持を見ている限り彼はファンに恵まれた(もちろん彼の才能に負う部分が大きいのだろうが)デザイナーではあるのだろう。

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