2023年4月8日土曜日

異夢迷都 58時間経過(2周目)

 一応、言っておきます。ネタバレありです。

あと、無駄に長い。ゲームとあまり関係無い気がしてきた。パスした方がいいです。







最初、中国語UI/日本語音声で始めたのだが、違和感が消えず…別に下手とかそういう事は無いです。PLAIONが一切発表しないので、「昔みたいに研修生だらけだったら洒落にならんな…」とか思ったらそんな事も無く、一部を除いて不評は聞こえてこない。英語音声は少し良くないって声が聞こえてきているが、正直聞いていないのでよくわからない。

一人、明らかに「え?」って人がいるけど、あれは日本語音声を吹き替えた人とか、ディレクションの問題ではなく、単に渡した資料が古かったんだと思う。なので、日本語音声は2年ぐらい前に収録したんじゃないだろうか。元の設定年齢と倍ぐらい違うからそりゃあ違和感はあるよな。性格も全然違うし。

という訳で現在は中国語UI/中国語音声でプレイ中。2周目だけあって、精神的に余裕をもってプレイできるのがメリット。おかげで色々気づいた事もあった。カットされたコンテンツの痕跡があったりとか。パーティメンバーは現在6人だが、最初の時点では8人の予定だったらしい。あと、デッキもあと二人予定があった…というか、どうやら最初は本当に殺戮尖塔もどきにカードを入手したり、人体を登る…という事を考えていたらしい。良かったよ!そんなのやらんで(笑)

海外では完全に賛否両論(まぁ予備知識無しにアレ遊んだらそりゃあ…)だが日本では意外な程に好評…これは私には完全に予想外。まぁ、あれだ、酷評が沢山飛び出すほど売れてない、ってのもありそうだけど…。なのでJRPGの裾野ってのは大きいんだな…とか思いました。正直、私が予備知識無しでこれあそんだら…どうだろ、二周目はやらんかったのでは。あー…そもそも買ってたかも怪しいか。

元々の「异梦迷城(企画)」はこれの倍以上ダークなゲームだったので、これで良かった…んだと思う。納得出来るかと言えば、それは難しいが。まぁ最初は勝ち目の薄い神話生物を調査して、それと戦うゲームだった。今の主人公ではなく、もっとハードな主人公だったので。どう違うのかというと、何某には甘い所もある…まぁその割にはわりと豪快な事をしたりするが、元々の主人公は完全に覚悟を決めて新都にやってきた、本気を出したら(注:強いとかそういう事では無い。精神的な話)、本性を知らない相手が絶句する様な人物だったらしいので、その人物が勢力争いが拮抗する勢力を辛うじて纏めて、危機に立ち向かうという胃が痛くなるような話だった(笑)

前作の祝蔚は会った瞬間に「こいつは…手強い相手だな」という中々強烈なキャラクターだったので、それに期待していた。本作では過江龍がそれに近いと言えるのかも知れないが、元々の過江龍の設定はアレの3倍ぐらいハードで、内憂外患を絵に描いた様な状態だった。一応本作では復讐というモチベーションがあるじゃないですか。元は夫が病死で(ここは一応同じ)、夫の後釜を狙う部下達と、組織を潰そうとする新興勢力や政府に挟まれ覚悟を決めた、という精神的にかなり追い詰められた状態になっていた。

まぁこれじゃあ今Teenとかのレーティングじゃ通らないわな(笑)

どこぞの記事によるとMatureになると余程の人気作じゃないと難しいらしい。本作も見ていると「これ通ったの?」という描写が幾つかある。文章ではなく、実際の喫煙シーンがあったら、Teenでは通らない気がするのだが。ただ、日本語の文章を見ていても驚く単語があるので、今はレーティングが結構緩くなったんだろうか?昔っから日本のレーティングは文章化されていない所が多くて、慣例的(実に日本的な)制限が多かったのが、今はIARCというほとんど機能していないレーティングのゲームが増えているらしい。審査はザルで且つ安いのでダウンロード販売のゲームに多いらしい。本作はCERO Cだが饕餮とか畢方とか普通に出てくる。ダンジョンだと更に激しくて第3水準みたいのが普通に出てくる…。

そういえば、2周目を遊んでいて、情報の欠片を拾い集めていて…やっぱり違和感が抜けない所があり、整理してみた。どうやら「异梦迷城(企画)」が多分最初だと思うのだが、製作はまぁ順調では無かったので、大きく分けると3つになる。

异梦迷城(企画)

 路人が組んだらしい初期設定。狂乱の1920年代上海を舞台に捜査員達が裏世界で人知れず脅威に立ち向かう。

异梦迷城(製作)

 Jetがインタビューで答えていた方になるのか?激動の1930年代上海を舞台に、各国の思惑が動く上海で捜査員達が事件を解決する。

異夢迷都(現在)

 架空の上海を舞台に捜査が思わぬ展開へと。…まぁこれは遊んで貰えばわかるので説明はパスだ。

驚いたのが、この二つ。异梦迷城(企画)异梦迷城(製作)だ。

企画の時点ではスタンダードなクトゥルフAdv(ビジネス関係の記事で既に3DAdvであるのは明らかになっていた)を意図していたのだと思われる。前作の時、あるレビューにこうあった「面白い作品ではあるが、他の国にアピールするにはドメスティック過ぎる」。直接答えた訳では無いが、路人は寧ろ、ドメスティックであるからアピールできる、と考えていた。前作を遊んだ上で、私もそう思う。クトゥルフを舞台にしたゲーム、結構出たよな?正直遊ぶとどれもこれも、どれもこれも新鮮さの欠片も無い

展開が予想できる程度じゃなく、もう終わりまで完全舗装済みたいな遊ぶ価値の無い代物か、こういうネタを出せばみんな喜ぶんでしょ?的な安っすい代物。一応、路人はここにドメスティックな要素を持ち込んだ。日本では例えば民間伝承を絡めたり、とか色々あるんだそうだが、…えー。私は余りそちらに明るくないので…つまりまぁ興味が湧かなかったって事だ。記憶に残ってるのはクーデルカと…あとなんだろう、一部扱ってるのとかだと他にもあるが、メインとなるとあまり無いな。日本ではかなり昔からクトゥルフをネタとして組み込んだ作品はあるので、路人はそれらに影響を受けた可能性はある。寄居隅では掲示板にその辺が書かれていた(実際には実在の掲示板の書き込みを元ネタとしたもの)のでその辺の影響は大なり小なりあるのだろう。

彼が心血注いで書いただけに物凄い濃厚にドメスティックなクトゥルフ物が展開される。道教とかガッツリ絡んでくる。その解説を聞いてゲーム内のキャラクターが驚くが、私も同じぐらい驚いていた(笑)。興味の無い題材を興味の無い状態で遊ぶことは普通ない、少なくとも私はそうだ。なので、興味を持って遊んでいる時に、得られる情報というのは巨大なスポンジにスポイトで水を垂らす様なものだ。調べても調べてもキリが無いというとんでもない代物だった。

で。話戻して异梦迷城(企画)。青幇とか一般名詞扱いで出てくる訳で、またも方言があったりとか、ほんのさわりだけ読んでも面白いんだよ、これが。待ってる間も楽しかった。本編にも少しは企画と製作の欠片が残っているので、それを探すのが面白い。企画、製作、本編の3層で情報が入り組んでいて、今自分が何を読んでいるのか、重層的で濃い情報塗れで疲れる。こういう経験が出来るだけでも、このゲームは面白い。もちろん企画版が見たかったが、仮に完成度が高くなって彼の書いたシナリオが薄くなるぐらいなら、これで良かったと本当に思う。願わくばどこかで路人の新しいシナリオが読める事を願いつつ、まだゲームは続く。

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